アウン・サン・スー・チー氏=ロイター

写真拡大

 【バンコク=佐藤友紀】ミャンマーの親軍政権は17日、2021年の国軍によるクーデター当時、大統領だったウィン・ミン氏(74)を釈放したと発表した。

 民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー氏の弁護士によると、スー・チー氏の刑期も短縮されたという。10日に親軍政権が発足してから初の恩赦で、国際社会に民主派との融和を印象づける狙いがあるとみられる。

 ミャンマーの仏教の新年にあわせた恩赦の一環で、今回は計4514人の受刑者が対象となった。ウィン・ミン氏はスー・チー氏率いる国民民主連盟(NLD)政権下の18年に大統領に就任した。クーデターでスー・チー氏とともに国軍に拘束され、約10年の刑期が言い渡されていた。

 一方、スー・チー氏の弁護士によると、スー・チー氏の残りの刑期は6分の1が短縮された。スー・チー氏は汚職防止法違反などの罪で有罪判決を受け、刑期は計27年となっていた。

 これらの措置は、10日に親軍政権を発足させたミン・アウン・フライン大統領(前国軍最高司令官)が、米欧による経済制裁の解除や外国からの投資を呼び込むため、民主派との融和をアピールする狙いがあるとみられている。

 今後は、拘束が続くスー・チー氏の処遇が焦点になる。国軍は24年4月、スー・チー氏を収監していた刑務所からほかの場所に移送したが、居場所を明かしていない。