「誰よりも小さかった」柿谷曜一朗を変えた父の言葉 小4で気づかされた“ご飯2杯”の大切さ
JFAと日清オイリオグループが共催、小学4〜6年生が参加
千葉県・高円宮記念JFA夢フィールドで3日、「U-12年代の成長とパフォーマンスを支える食と栄養セミナー&サッカー教室」が開催された。
公益財団法人日本サッカー協会(JFA)と日清オイリオグループ株式会社が共催した今回のイベントには、全国から集まった小学4年生〜6年生と、その保護者が参加。ゲストコーチを務めた元サッカー日本代表の柿谷曜一朗さんとともに、第1部ではサッカーのための食事と栄養について学んだ。
「僕が小学4年生の頃は、今日、ここにいる誰よりも小さかったと思う」と柿谷さん。練習で上級生とプレーした際に当たり負けしたことから、食事への意識が変わったという。
「まったくプレーできなかったことが悔しくて、お父さんに相談すると『おまえは食事がどれだけ大事なのかが分かっていない。とにかくたくさん食べてみろ』と言われました。ご飯は体のなかでエネルギーに変わる。その日からお父さんの大きな茶碗で、ご飯を2杯食べるようにしたら、背も伸びたし、体力もついて、大好きなサッカーがもっとできるようになりました」
柿谷さんの小学生時代の話を受けて、栄養セミナーの講師を務めた公認スポーツ栄養士の橋本玲子さんは、「柿谷さんの言うとおり、ご飯は車で言うとガソリン。小学4〜6年生なら、男子で少なくとも1日お茶碗4杯〜5杯、女子で3杯半〜4杯ぐらいは食べてほしい。しっかり食べないと頭も体も動かなくなり、サッカーの練習も勉強にも集中できません」とアドバイスした。
また、「朝からたくさん食べられない人は、ゆで卵を目玉焼きにする、サラダに少量のドレッシングをかけるなど、糖質の倍のエネルギーを取れる脂質を少し取り入れる工夫がポイント」と、保護者に向けてレシピを紹介した。
1日でも早く取り組む人ほど「日本代表になる日が近づく」
さらに柿谷さんは小学生の時、「プロになると決めてからは、めちゃめちゃ食べていたお菓子も食べなくなった」というエピソードも披露。「その代わり、練習後は母が持たせてくれたおにぎりと卵焼きを食べていました。僕はその頃から、食事もトレーニングの一つだと思って、お腹いっぱいでもご飯はしっかり食べたし、赤、黄、緑と『信号機の色』を意識していろんな野菜も食べていた。食事は今日だけ、試合の前後だけ変えてもダメ。1日でも早く取り組み、継続した人ほど、世界、そして日本代表になる日もどんどん近づいてきます」と食べることの大切さを伝えた。
その後、柿谷さんと参加者たちはサッカーグラウンドに移動。第2部では日本代表の選手たちも練習するグラウンドで汗を流し、この日のイベントは終了した。
最後に子どもたちを集めて柿谷さんは、「サッカーを練習するだけでは、日本代表や海外でプレーできるような強い選手になれないよ」と切り出し、メッセージを送った。
「体作りのためには食事も睡眠も大事だし、海外でプレーしたいなら、語学を勉強するのも大事。ゲームをしたり、動画を観たりする時間があったら、サッカーのために、今日からできることはたくさんあると思う。次に行くために自分は何をするべきかをしっかり考え、毎日を過ごしてください!」
小学生の子どもたちに、プロ選手としての姿勢を真っすぐに届けた柿谷さん。元日本代表選手の経験談と熱量がこもったアドバイスに、子どもたちも真剣な眼差しで最後まで耳を傾けていた。
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)
長島 恭子
編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。人物インタビュー、ヘルスケア、ダイエット、トレーニングの分野を軸に、雑誌、書籍等で編集・執筆を行う。担当書籍に『すごい股関節』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。
