イラン情勢ドロ沼化で“庶民のインフラ”100円ショップも大ピンチ…大手4社もパニック買いを警戒
対イラン軍事作戦をめぐり、原油輸送の要衝ホルムズ海峡の開放を迫るトランプ大統領がみたび延期した交渉期限は8日の午前9時(米東部時間7日午後8時)だった。7日の会見で「それを過ぎれば石器時代に戻る」「7日夜12時までに全ての橋は破壊される。あらゆる発電所は燃えて動かせなくなる。たった4時間だ」と吠えたが、直前になって、結局攻撃の2週間停止を表明した。
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しかしトランプ大統領会見後、原油価格高騰が加速。エネルギー供給不安が高まり、指標の米WTI原油先物は一時、1バレル=116ドル台まで上昇した。原油輸入の9割超を中東に依存する日本経済はお先真っ暗。原油不足はガソリン価格や電気・ガス料金の上昇にとどまらず、広範囲の値上がりや品薄を招く。庶民のインフラと言っていい「100円ショップ」も直撃だ。
■市場規模は1.1兆円
帝国データバンク(TDB)によると、国内の100円ショップ市場はインフレによる節約志向などで拡大の一途。2025年度は大手4社を中心に市場規模が約1.1兆円となり、3年連続で1兆円を超えた。最大手ダイソーに、セリア、キャンドゥ、ワッツが続く。
イラン攻撃開始から1カ月あまり。品揃えに影響は出ているのか。ダイソーはこう答えた。
「原油価格の変動や物流への影響は注視すべき事態であると認識しております。商品供給につきましては、状況の長期化で全く影響がないわけではございませんが、現時点で大規模な品切れや販売停止などの混乱は発生しておりません。引き続き状況把握に努め、全世界のサプライチェーンを活用し、安全で安定的な商品供給に全力を尽くす所存です」(広報課)
セリアは「社内で精査を進めています」(営業部)、キャンドゥは「回答を控えます」(広報担当)、ワッツは「必要に応じて決算報告などで開示します」(事業戦略部)とのことだった。パニック買いに対する警戒感がうかがえる。TDB東京支社情報統括部の飯島大介氏はこう指摘する。
「商品供給とコスト上昇は表裏一体。容量減の実質値上げ、あるいは価格帯の引き上げは避けられないでしょう。150〜500円のミドル・ハイプライス商品のラインアップを充実させるショップが増え、『脱.100円戦略』の広がりで消費者が受け入れる素地はある。もっとも、企画・開発から手がける大手は対処できますが、中小はそうはいかない。倒産処分品などを仕入れて商売をしてきた店は調達に難儀し、立ち行かなくなる可能性があります」
トランプ大統領のせいでどこもかしこもめちゃくちゃだ。
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