相場展望1月8日号 米国株: 高値圏で警戒感は根強く、利益確定の売りが広がる 日本株: 短期的な過熱感を意識、中国の対日本輸出規制強化が重し
■I.米国株式市場
●1.NYダウの推移
1)1/5、NYダウ+594ドル高、48,977ドル 2)1/6、NYダウ+484ドル高、49,462ドル 3)1/7、NYダウ▲466ドル安、48,996ドル【こちらも】米のベネズエラ攻撃も株価は最高値、その要因は?
●2.米国株:高値圏で警戒感は根強く、利益確定の売りが広がる
1)高値圏で警戒感は根強く、利益確定の売りが広がる ・ハイテク株は堅調。 ・1/7、米国主要株価指数の状況(前日比) NYダウ ▲0.94%安 ナスダック総合 +0.16%高 S&P500種 ▲0.34%安 半導体株(SOX) ▲0.99%安2)米国12月ISM製造業指数は47.9と前月48.4を下回り低水準が10カ月連続で不振続く ・需要が低調なうえ、原材料コストは依然として高止まりしている。
●3.米国大統領指示、66の国際機関から脱退宣言=ホワイトハウス(ロイター)
1)ホワイトハウスは、脱退する組織の名前を挙げていないが、「急進的な気候政策、グローバル・ガバナンス、米国の主権と経済に対立するイデオロギー的プログラム」を推進していると指摘。 2)第2次トランプ政権は昨年発足以来、国連への資金提供を削減し、国連人権理事会への米国の関与を停止、国連パレスナチナ難民救済事業機関(UNRWA)への資金提供を停止し、国連教育科学文化機関(ユネスコ)から脱退した。また、世界保健機関(WHO)や景気変動対策の国際枠組み「パリ協定」からも脱退する意向を表明している。■II.中国株式市場
●1.上海総合指数の推移
1)1/5、上海総合+54高、4,023 2)1/6、上海総合+60高、4,083 3)1/7、上海総合+2高、4,085●3.上海総合1/5、半導体・ハイテク関連株の上昇で節目の4,000の大台を回復(ロイター)
1)中国の人工知能(AI)・半導体関連株への資金流入の期待が強まった。●4.中国、軍民両用品の日本向け輸出を禁止、1/6付けで適用(EPA時事)
1)レアアースが含まれている可能性。●5.中国サービス業、活動拡大ペースの鈍化続く、日本からの観光客減少響く(ブルームバーグ)
1)12月の中国サービス購買担当者指数(PMI)は52.0と、前月から小幅に低下し、4カ月連続の拡大ペース鈍化となった。 2)特に、日本からの観光客減少が目立ったという。■III.日本株式市場
●1.日経平均の推移
1)1/5、日経平均+1,493円高、51,832円 2)1/6、日経平均+685円高、52,518円 3)1/7、日経平均▲556円安、51,961円●2.日本株 : 短期的な過熱感を意識、中国の輸出規制強化でレアアース輸出規制も重し
1)日経平均寄与上位5銘柄の推移 (1)1/5 、日経平均+1,493円高、寄与上位5銘柄で+917円高・占有率+61.4% ・寄与上位5銘柄 上げ寄与額 株価上昇 アドバンテスト +412円高 +1,540円高 東京エレクトロン +262 +2,610 ソフトバンクG +172 +215 ファナック +37 +220 フジクラ +34 +1,005 合計 +917円高 ・半導体・AI関連株が買われた。物色の流れは広がりも見せた。(2)1/6 、日経平均+685円高、寄与上位5銘柄で+372円高、占有率+54.3% ・寄与上位5銘柄 上げ寄与額 株価上昇 アドバンテスト +102円高 +380円高 ファーストリテイ +98 +1,220 ソフトバンクG +83 +104 信越化学 +47 +282 東京エレクトロン +42 +420 合計 +372 ・日経平均寄与上位5銘柄の占有率が5割台に低下した。これは、半導体・AI関連銘柄から物色の流れが広がっていることを指す。
(3)1/7 、日経平均▲556円安、寄与上位5銘柄で▲499円安、占有率▲89.7% ・寄与上位5銘柄 下げ寄与額 株価下落 アドバンテスト ▲254円安 ▲950円安 ファーストリテイ ▲128 ▲1,600 ソフトバンクG ▲53 ▲66 TDK ▲36 ▲71 コナミ ▲28 ▲840 合計 ▲499 ・寄与上位5銘柄の占有率が9割程度に戻す。ただ、半導体・AI関連銘柄の上昇が寄与したが、その他の銘柄の上昇も目立った。半導体・AI関連銘柄の勢いは強いが、徐々に転換が進み始めたようだ。
3)空売り比率が低下した時日経平均は上昇、空売り比率が上昇した時は反落 ・空売り比率と日経平均の推移 空売り比率 12/29 12/30 1/5 1/6 1/7 空売り比率 40.4 39.5 36.5 36.4 39.5 日経平均 ▲223円安 ▲187 +1,493円高 +685 ▲556
4)ストキャスティクスは高水準で推移し、高値警戒を示す ・ストキャスティクスの推移 ストキャスティクス 12/18 12/29 12/30 1/5 1/6 1/7 FAST 13 87 82 87 89 89 SLOW 25 81 84 84 85 87
5)海外勢と個人投資家の買いが旺盛 ・半導体関連株に買い。 ・石油や金融株に買い。 ・新興株に買い。
6)年始2日間の上昇は+2,179円高、お祝儀相場? 実力相場? ->W型相場が続く ・1/7は日経平均は▲556円安と反落した。米国NYダウは1/7に▲466ドル下落、この流れを日経平均に波及する展開。 ・中国による軍民両用品の対日本の輸出規制が1/6即日発効で、不透明感が増す。 ・昨年終盤以来続く「ボックス圏相場」入りしたが、今年もW型相場がしばらく続く可能性がある。
7)短期的な過熱感を意識、中国の輸出規制強化でレアアース輸出規制も重し ・経過 ・親中の岸田・石破政権ではない高市政権誕生で、中国政府は不快。新首相の船出に際して、中国は「祝電」を送り続けてきたが、高市・新首相には祝電を送らず。 ・親中の公明党による「連立政権離脱」で揺さぶりをかけ倒閣を目指す。高市・自民党は「維新」との連立合意で、乗り切る。 ・その後、高市発言「台湾有事」発言があり、中国は反発を露わにした。 ・中国は対日本旅行・留学規制・水産物輸入禁止など圧迫を始めたが、日本世論が動揺せず、効果がなく高市政権の高支持率続く。 ・日本だけをターゲットにした軍民両用品の輸出規制(レアアース含むか)を1/6即日発効。
・影響額 ・レアアース規制で、日本は1年で▲2兆6,000億円の損失との試算。
・日経平均への影響 ・株価には、マイナスの影響は避けられない。 ・輸出規制の詳細は不透明のため、注視。
●3.中国が新たに対日本向け「日本の軍事力強化につながる軍民両用品」の輸出禁止(TBS)
1)レアアース輸出に影響出る可能性も。 2)レアース磁石は電気自動車や家電など様々な製品に使用され、日本はその殆んどが中国からの輸入に頼っており、規制が強化され輸入が滞った場合、日本経済に大きな打撃を与える可能性がある。 3)措置の発表・実施ともに1/6。●4.イオン、ツルハを連結子会社化、2026年2月期業績を上方修正(ロイター)
1)2026年2月期純利益を400億円⇒600〜700億円へ上方修正した。■IV.注目銘柄(投資は自己責任でお願いします)
・5713 住友鉱山 銅価格上昇、EV・データセンター建設が追い風 ・5803 フジクラ 業績絶好調 ・7011 三菱重工 防衛・造船は国策執筆者プロフィール
中島義之 (なかしま よしゆき)
1970年に積水化学工業(株)入社、メーカーの企画・管理(財務含む)を32年間経験後、企業再生ビジネスに携わる。現在、アイマックスパートナーズ(株)代表。メーカーサイドから見た金融と企業経営を視点に、株式含む金融市場のコメントを2017年から発信。発信内容は、オープン情報(ニュース、雑誌、証券リポート等々)を分析・組み合わせした上で、実現の可能性を予測・展望しながらコメントを作成。http://note.com/soubatennbou
