《事件後の安福久美子容疑者の素顔…隣人が証言》「ちょっと不思議な家族だった」「『娘さん綺麗ですね』と羨ましそうに…」犯行を隠し続けた“普通の生活”にあった不可解な点
長年にわたり未解決だった名古屋市西区主婦殺人事件が10月31日、急展開を迎えた。発生からおよそ26年の時を経て、被疑者が殺人罪で通常逮捕されたのだ。
【画像】安福容疑者が事件後に住んでいた一戸建てでの“存在感のなさ”「30年近く空き家だと思っていた」
逮捕されたのはこの日の前日、県警に出頭してきたアルバイト・安福久美子容疑者(69)。実は、被害者の高羽奈美子さん=1999年11月13日に逝去。当時32=の夫である高羽悟さんの同級生で、面識もある人物だった。
26年目の突然の逮捕に驚きの声があがる一方で、容疑者が被害者の夫と同じ地区に長年居住していたということに衝撃を覚えた人も多いだろう。逮捕時の容疑者の自宅住所は、名古屋市の大通りに面する一軒家で、悟さんが事件後に引っ越した家から車で10分程度の距離にあった。
この自宅周辺では容疑者の目撃証言がほとんどなく、メディア各社は取材に難航しているようだ。自宅の隣で工場を営む住民も「ここは空き家だと思うよ。だって、ほとんど住人を見かけないから。安福容疑者はまったく見たことない。たまにご主人だと思われる男性を見るくらい」と首を傾げていた。
一方、事件発生時に安福容疑者が住んでいたのは別のマンションだ。事件現場から南に10キロほどの場所にあった。
「事件当時、容疑者は40代前半で既婚者。名古屋市港区の分譲マンションで夫と子供と暮らしており、学校のPTA役員や地域のこども会の仕事も担った事もあった。関係者によると、事件後は長い間その分譲マンションに住んでいた」(地元紙記者)
約10年前にこのマンションから逮捕時の住所に引っ越したこともあり、同マンションに安福容疑者に関する記憶が残っている人は少なかった。しかし「同じ時期に安福さんの隣の部屋に住んでいた」という、現在は別の地区に住む高齢男性から話を聞くことができた。
「私は2005年にこのマンションに引っ越してきたんですが、安福さんはマンションが建ったばかりの1994年頃から住んでいるようでした。家族は、旦那さんと息子さんがいたと思います。当時はもう大学生くらいじゃなかったかな……。
引っ越しの挨拶をしに行ったら、安福さんが『どうも、よろしくお願いします』っていう感じで対応してくれて、いい奥さんでしたよ。優しそうな、ごく普通の人でした。報道に高校時代の顔写真が出ていたけれど、あのまま大人にしたような雰囲気ですね。身長は160センチ前後で、少し小太りだったかな。
一度、うちにいる大学生の娘を見て『綺麗な方ですね』って羨ましそうに言っていたのが印象的だったね。娘は確かに背は高いほうでスラッとしていて、当時20歳で若くもあったからかもしれないけど……。それは妙に覚えているね」
普段、安福容疑者は一人でいることが多かったようだ。
「ちょっと不思議は家族でもあって…」
「旦那さんは転勤族だったのかな、ほとんど自宅にはいなかったんですよ。『主人は長期の出張に行っています』って言っていたこともあったし、『主人の山形のお土産です』って、山形の食べ物をいただいたこともありました。息子さんも遠くの大学に通っていたようで、一緒に住んでいる様子はなく、たまに帰省するくらいでした。
とはいえちょっと不思議は家族でもあって……。家族みんなで一緒にいたり、夫婦揃っていたりっていうところを見たことがないんですよ。必ず一人ずつでしかいなかった」
安福容疑者がこのマンションから転居する前には、この隣人男性の元へ挨拶に来たこともあったという。
「私が引っ越してきてから10年くらい経ってからかな、『すぐ近くに引っ越すことになりました』って挨拶に来てくれたんです。それが彼女と言葉を交わした最後。そのあと、近所で一度だけ見かけたけど、会話はしませんでした」
警察の調べに対し、「26年間、毎日不安だった。(奈美子さんに対しては)申し訳ないと思っている」と謝罪の言葉を口にしているという安福容疑者。また、「被害者とは面識がない」とも話しているといい、依然として動機は不明のままだ。
ようやく容疑者の逮捕には至ったが、動機やその後の生活も含めて、まだ多くの謎が残っている──。
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