子どもがサンタクロース宛ての手紙を通じて、高額な製品を要求したらどうする?

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 1週間後にクリスマスを迎えます。親から「欲しい物を書いた手紙を枕元に置いておくと、寝ている間にサンタクロースが届けてくれる」などと教えられ、子どもの頃にわくわくしながらサンタクロース宛ての手紙を書いた人は多いのではないでしょうか。

 ところで、子どもがサンタクロースに高額な物や入手困難な物を要求するケースがあるようで、SNS上では「高額で手に入りにくい物を頼んでくる」「だんだん高額な物ばかりを頼むようになった」という内容の声が上がっています。

 子どもが、サンタクロース宛ての手紙を通じて、高額な物や入手困難な物を要求する場合、どうしたらよいのでしょうか。子育てアドバイザーの佐藤めぐみさんに見解を聞きました。

欲しい物をリスト化する

Q.子どもがいる人にとって、クリスマスはどのようなイベントだと思いますか。

佐藤さん「子どもがいる人にとって、クリスマスは楽しみではありつつも、意外と悩みが多いイベントだと私は感じています。実際に、クリスマスが近づくにつれ、親は『子どもにサンタクロースはいると言うべきか・いないと言うべきか』『クリスマスプレゼントはあげるのか・あげないのか』『あげるとしたらどんな物がいいのか?』などを考えるようになります」

Q.親が子どもにクリスマスプレゼントを与える際の注意点について、教えてください。また、子どもにプレゼントを喜んでもらうためのコツはありますか。

佐藤さん「クリスマスの在り方は、家庭によって異なるため、何が正しいとは言えない難しさはあります。あえて言うなら、クリスマスは年に1回なので、その年にすぐに使える物を選ぶのが大事です。『子どもが使いこなせない物』『子どもの年齢にしては高額な物』は与えない方がよいと思います。

例えば、子どもが当分使いこなせないような物をプレゼントした場合、親が使わせようとしたときには、子どもがすでに興味を失っている可能性があります。

高額な物については、家庭によって『高額』の基準が異なるため、一概には言えません。同じ5000円の玩具であっても、日頃から物があふれた環境で生活をしている子どもとそうではない子どもとでは、響き方が違ってくるものです。

例えば、親がさまざまな物を頻繁に子どもに買い与えている場合、子どもはたとえ高額な玩具をもらったとしても、喜びを見いだせなくなるでしょう。心理学の研究では、親が物に依存した子育てをすると、その子が大きくなってからも物に依存した生き方をしやすいという結果が出ているため、物を買い与える頻度の見直しは重要だと思います。

こうしたことを踏まえると、『子どもがクリスマスプレゼントをもらったときに喜んでほしい』と思った場合、子どもに玩具などを買い与える頻度を減らすのがポイントになると思います」

Q.子どもが、サンタクロース宛ての手紙を通じて、年齢にしては高額な物や入手困難な物を要求した場合、どうすればよいのでしょうか。クリスマス前にできる対策について、教えてください。

佐藤さん「子どもに対して、自分が欲しいと思う物をいくつか挙げるよう促すとよいでしょう。例えば、『サンタさんへのお手紙に欲しい物を3つ書いてごらん。サンタさんがその中から1つを選んでプレゼントしてくれるよ』という形です。

小さい子どもがいる家庭の場合は、冷蔵庫や戸棚などに紙を貼り、親が子どもの欲しい物を書いていくのもよいと思います。候補がいくつかあれば、おのずとより手に入れやすい物が登場すると思いますし、子ども自身もプレゼントについて考えられるため、楽しいはずです。

私も自分の子どもが幼い頃は、クリスマスプレゼントについて悩んでいました。そこで、『12月になると、サンタさんからママにこっそり電話がかかってきて、欲しい物を聞いてくれる』などと、子どもに話していました。子どもはクリスマス前になると、毎日のように『サンタさんから電話かかってきた?』と聞いてきたため、心底信じてくれていたようです。

同時に、私は毎年秋以降に、子どもが、『あれいいなぁ』『これ欲しいなぁ』と言っていれば、『じゃあ、これをリストに入れておこうね』と、子どもが気になっている物を紙にどんどん書いていました。その後、12月に入ってから、欲しい物が書かれた紙を子どもと見直し、その中から候補を2〜3つに絞ってもらいました。欲しい物のリストは、比較的簡単に作成できると思うので、ぜひ取り組んでみてはいかがでしょうか」