女の“あるパーツ”に悩殺されていた男。でも「出張へ行く」を最後にLINEが途絶え…
男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。
出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。
-あの時、彼(彼女)は何を思っていたの…?
誰にも聞けなかった謎を、紐解いていこう。
さて、今週の質問【Q】は?
▶前回:ある日突然、離婚届を突きつけられた妻。動揺する妻に対し、夫が放った“ある一言”とは…

三度目のデートの帰り道。今日こそは何かあるかもと思っていたのに、進はあっさりと解散しようとしている。
帰りそうになる進の腕を、慌てて掴む。しばらくロンドンへ出張に行くらしいので、次の約束を取り付けてから解散したかった。
ただ私の思いとは裏腹に、進の反応はそっけない。
「うん、わかった。また連絡するね」
これ以上しつこくするのも微妙かなと思い、早めに引き下がる。
「待ってるね♡」
でも私の嫌な予感は当たってしまい、出張が終わったはずなのに、進からLINEが来ることはなかった。
― あと一歩だったのに…。なんでだろう。
果たして、二度もデートをしたのにどうして彼は私になびかなかったのだろうか。
Q1:初デートから男が感じていた違和感は?
進と出会ったのは、友人の自宅で開かれたホムパだった。
虎ノ門にある高層マンションの一室に、15人くらいが集まる会。私は気合を入れて参加した。
「今日ここにいる男性陣、全員経営者らしい」
「うっそ。めっちゃチャンスだね」
玄関のドアを開ける前に、女友達とそんな会話をした。そしてドアを開けると、高層階の見晴らしの良い部屋から東京の綺麗な夜景が見える。
しかも事前情報通り、参加者はかなりハイスペックな男性ばかり。みんな経営者で、絶賛婚活中の私には嬉しい会だ。
その中で、最初に話しかけてきてくれたのが進だった。
「楽しんでる?お名前は?」
「果穂です」
「僕は進です。果穂ちゃんは何をしている人なの?モデルさん?」
「全然ですよ〜。私はただの受付です。何してるんですか?社長さんですか?」
「一応そうなるかな(笑)。何飲む?」
もちろんすぐに連絡先を交換したけれど、翌日進からデートに誘ってきてくれた。
しかも進が予約してくれてた『クローニー』は行きたかったお店だ。2階建ての一棟丸ごとレストランという贅沢なつくりに、コンクリート打ちっぱなしの洗練された外装。到着した途端にテンションが上がってしまう。

「このお店すごーい♡進さんはいつも、こういう豪華なお店に来るんですか?」
「そうだね。食べること好きだから、結構外食が多いかな」
「進さん、カッコいい…」
「全然だよ。それよりシャンパンでいいかな?」
「はい!シャンパン大好きです♡」
こういうお店の常連である進に、思わず惚れ惚れしてしまう。私も食べることが好きだし、いいお店に行くのも好きだ。きっと彼とは舌も合うに違いない。
「私も食べること、大好きなんです」
「そっか!また色んなお店に一緒に行けるといいね」
この会話に、美しいお料理に対してシャッターを連打していたスマホの手が止まる。
「え…絶対行きます!私、いつでも行きます」
「果穂ちゃんって面白いね」
「そう言ってもらえると嬉しいです」
「石川 能登 甘海老 ホースラディッシュ」をつまみながら、思わず笑顔が溢れた。

「やばい…美味しい…」
「美味しいよね。初めて来た?」
「はい、初めて来ました!進さんすごい♡」
「そんなに喜んでもらえると嬉しいな」
私を見ながらニコニコとする進。お金も持っていて、しかも爽やかでレストラン選びのセンスも最高。
ちなみに今日は褒められることが多い、胸元が綺麗に見えるトップスで来た。正直、スタイルには自信がある。だから今日は私の良さが最大限に活かせるファッションにして正解だったと思う。なぜなら、先ほどから進の視線をチラチラと感じるからだ。
「進さんは、どこに住んでいるんですか?」
「僕は今中目黒だよ。果穂ちゃんは?」
「私は学芸大学です。近いし、今度また家の近くで飲みませんか?」
「いいね、そうしよう」
家も近いし、次の約束までもこぎつけられた。そもそも、進が私のことを気に入っているのは確かだと思う。
「じゃあまた再来週に」
「はい。楽しみにしています」
こうして、私たちは二度目のデートの約束をして別れた。
Q2:二度目のデートで男が出した結論は?
この日も私は美脚が際立つパンツと、ふわっとしたトップスにした。進からの好意は感じているし、もしかしたら何か発展があるかもしれない。そう思ったので、胸元まで念入りに練り香水を塗り込む。
なぜならこの日も、進は気合の入った超高級な銀座のお鮨屋さんを予約してくれていたからだ。
「今日も最高ですね!」
銀座にあるお鮨屋さんのカウンター席で、私は嬉しくて思わず大きな声が出てしまう。
「銀座って意外にいいところですね」
「意外?そうかな」
「あまり来ないんですけど、たまにはいいなって思いました」
「名店もたくさんあるし買い物もしやすいし。僕は結構好きなエリアかな」
「進さん、銀座似合いますよね」
「そう?ありがとう。とりあえずお鮨食べよう」
溢れんばかりのウニやイクラなど動画映えするネタも多くて、私は今日も夢中で写真を撮る。

「その写真、どうするの?SNSに投稿するの?」
「はい!そういえば、進さんインスタやってますか?アカウント交換しましょうよ」
「僕はやっていなくて…。逆に果穂ちゃんは、どんな投稿をしているの?見たい」
「私のアカウントですか?フォロワー数とか少ないですけど…どうぞ」
私のアカウントに興味を持ったらしい進は、スマホをスクロールして過去の投稿なども見ている。
「ちょっと、恥ずかしいのでそんなに見ないでください」
「いやいや、ただ見ているだけだから(笑)。これって、この前のホムパの写真?」
「そうです!私たちが出会った時のです。景色が良かったので思わず見惚れちゃって」
「こんな子たち、いたっけ?」
進は私以外の女の子を指さした。その中には結構可愛い子もいたのに、進は興味がなかったのだろうか。もしくは、私以外眼中になかったのだろうか…。
そうだとすると、これはかなり嬉しい。最初から私のことがタイプだったということになる。

「覚えてないんですか?グラドルの子とかもいたじゃないですか」
「そうだっけ?名前なんて言うの?」
「進さんって、意外にそっち系の女の子たちに興味ないんですね」
ミーハーじゃないところも良い。進ほどのスペックならたくさんの女性が寄ってくるだろうに、相手にしていないクールな感じは最高だ。
― 進さん、いいな。本気でどうにかならないかな。
そう思ったので、私はさらにもうワンプッシュしにかかった。
「あの…今日この後、どうしますか?」
「この後?まだ食事の中盤だけど(笑)。終わったらもう一軒行く?」
「はい!」
二軒目もあるし、もしかしたら進も私のこと本気なのかもしれない。現に三回目のデートもあった。
でもなぜか、ここからまったく発展しなかった。三度目のデートに至っては、一軒目で解散となってしまった。
果たして、私の何が悪かったのだろうか…。
▶前回:ある日突然、離婚届を突きつけられた妻。動揺する妻に対し、夫が放った“ある一言”とは…
▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由
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男が二度のデートで気がついてしまったこととは?

