中国の長江中流域に建設された三峡ダムは「世界最大級のダム」としても有名だが、崩壊の不安などが取りざたされるなど、別の意味でも注目を集める建造物となっている。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 中国の長江中流域に建設された三峡ダムは「世界最大級のダム」としても有名だが、崩壊の不安などが取りざたされるなど、別の意味でも注目を集める建造物となっている。中国の動画サイト・西瓜視頻はこのほど、「中国・三峡ダムは中国の誇りなのか、それとも失敗作なのか」を分析した動画を配信した。

 動画ではまず、三峡ダムは中国人にとっては「世界に誇る偉大な建造物」だが、海外からの批判が絶えないと紹介。批判と功績の両面から「中国人の誇り」と言えるかどうかを分析している。まずは、海外からは、「環境破壊」や「浪費」、「他国からの攻撃目標になりやすく危険」などの指摘があると紹介した。崩壊の危険も心配されている。

 これに対して配信者は、三峡ダムは3つの点で中国になくてはならないものであると反論。「発電」、「水利と観光」、「水運」の3つで、発電に関しては国内の膨大な需要をかなりの程度ここでまかなっているとした。また、ダムの建設により長江下流の洪水が激減したと指摘。観光による還元もあり、水位がかさ上げされたため、航行も容易になったとし、「良いことづくめ」であると強調した。

 動画は結論として、三峡ダムは中国人による中国で実施された偉大なインフラであり、失敗作などではないと主張。海外から批判されているのは中国人が建設したためで、もし同じものを米国人が米国で作ったら称賛されるはずだと批判的に伝えた。

 海外の懸念とは裏腹に、多くの中国人は配信者と同様、三峡ダム建設を肯定的に捉えているようだ。動画に対して「何事も良し悪しだ。ダム建設の偉業は認めるが、払った犠牲も甚大だった。大衆に惑わされず、客観的に判断するべき」という比較的公平なコメントが寄せられたが、多くの反論を受けていた。ほとんどの人は「利が上回ればそれでよし」と意見しており、利益が大きければ山積する問題は意に介さないようである。もしかすると、彼らの言う最大の利益は「中国の偉大さ」を世界に知らしめることなのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)