恋とは、どうしてこうも難しいのだろうか。

せっかく素敵な出会いをしても、相手に「また会いたい」と思わせない限り、デートにも交際にも発展しない。

仮に、順調に駒を進められても、ある日突然別れを突き付けられることもある。

しかし一見複雑に絡み合った恋愛でも、そこには法則があり、理由がある。

どうしたら、恋のチャンスを次のステップへ持っていけるのか、一緒に学んでいこう。

今回は愛されていたのに、突然フラれた理由は何?という宿題を出していた。

あなたはこの宿題が解けただろうか?




愛梨と出会ったのは、約1年前のことだった。

そこらの芸能人レベルの可愛さに、透き通るような肌。大きな瞳に抜群のスタイルで、僕の目は彼女に釘付けになった。

「愛梨のこと大切にするし、絶対に幸せにするから。だから付き合ってほしい」

彼女の方は、最初はそこまで乗り気ではなかった。だが積極的にアプローチしている間に心変わりし、無事に交際がスタートした。

最初は、本当に好きだったし結婚も視野に入れていた。

商社を辞めて約2年。仕事もようやく軌道に乗り始めたが、そんな不安定な時に隣にいてくれた愛梨には感謝しかない。

だが僕は今、羽田空港からの帰り道の車中で、彼女にこう告げている。

「ごめん。俺、もう愛梨と無理だわ。別れてほしい」

僕が別れを決意した理由は、明確だった。


あなたは大丈夫?男心を掴み損ねている女の言動


解説1:突然の予定変更やドタキャンは本当に勘弁してほしい


交際が始まった当初は、愛梨の本性を全く見抜けていなかった。

僕は長男で妹がいるということもあり、女の子の面倒を見るのは慣れているし、小さなワガママなどむしろ可愛いと思っていた。

迎えに行くのも苦ではなかったし、映画館でのデートでチケットを事前に取るなどの行動は男として当たり前だ。

それに起業後も自らセールスに出向くことが多く、営業が長かったせいか、“彼女がお手洗いに行っている際にお茶などを買っておこう”など、妙に気が回ってしまう。

「優斗って、本当に優しいよね」

だから愛梨にこう言われても、僕はあまりピンと来ていなかった。

「そう?普通だよ。頼られると、嬉しいし。それに、手のかかる女の子の方が可愛いって言うじゃん。愛梨は自慢の可愛い彼女だから」

そう言いながら、愛梨に対して笑顔を向けていた。

しかし、徐々に僕の中で疑問が大きくなり始めた。そしてそれは、3ヶ月前くらいに遂に爆発したのだ。




その日は、“記念日デートがしたい”という愛梨の希望で、彼女が行きたいと言っていた、代官山にある予約の取れない有名店をなんとか手配した。

そこは僕自身もとても気になっていた店で、朝から楽しみにしていて、テンションはかなり上がっていた。

しかしそんな僕のハイテンションとは裏腹に、ふと愛梨を見ると妙に静かで、そして少し暗い。

「愛梨どうした?ここ、愛梨が来たい店だったよね?」

愛梨が来たいと言ったから、頑張って予約を取った。

「うん。そうなんだけど、ちょっと朝からお腹が痛くて・・・」

愛梨の一言で、僕は一気にシラけていく。

体調が悪いのは仕方のないことだし、そこを責めるつもりは全くない。

だが、愛梨はたびたび、この“体調不良”とやらで約束をキャンセルする。

無理して付き合えとは絶対に言わないし、体調は本人にしか分からない。だが愛梨の場合、体調云々の前に単純にテンションが低く機嫌が悪い時が多い。そしてそのスイッチが急に入るのだ。

「え〜大丈夫??愛梨の好きなバーも予約していたけど、今日はご飯だけ食べたら早く切り上げよう。本当に、愛梨はいつも心配になるよ」

その2軒目も、彼女が行きたいと言っていたバーだ。しかも予約していないと彼女は不機嫌になるため、先に予約していた。

体調が悪いなら、もう少し早めに言えなかったのだろうか。

「本当に大丈夫?ちゃんと休むんだよ」

代官山からわざわざ彼女の家がある麻布十番までタクシーで行き、送り届ける(ちなみに僕の自宅は神宮前だ)。しかし愛梨は、体調を心配している僕とは全く違うことを考えていたようで、疑問を持つような一言が彼女の口から飛び出した。

「また今度、今日行けなかったバーに行こうね」

-いやいや、そこはまず“今日はごめんね”じゃないのか・・・?

これではまるで、有名店や話題の店へ行きたいから僕とデートしているかのようだ。そんな悶々とした気持ちを抱えたまま、僕はわざわざ遠回りをして、一人で自宅へ帰ったのだ。


別れの決定打となった、決して彼に言ってはいけなかった一言とは!?


解説2:可愛い我儘はいいけれど、度を越した我儘はNG


その日、僕は家にいた。

木曜の21時。仕事で疲れすぎて、無気力のままぼけっとソファーに座りながら、一息ついていたのだ。

-はぁ。今日は一段と大変だったなぁ。

部屋着に着替え、一人でワインでも飲もうとしていた、その時だった。

携帯の着信音が鳴っている。画面を見ると、愛梨からだ。

「優斗、空港着いたよ〜」

-あれ?帰国日は明日じゃなかったっけ?

慌ててLINEのトークを見直すと、たしかに帰国日は今日だと愛梨は言っている。すっかり、丸1日勘違いしていたようだ。

「おぉ、お帰り!NY楽しかった?というか、今日が帰国日だったっけ?」

明るく笑ってごまかしたつもりだったが、段々と愛梨の機嫌が悪くなっていくのが手に取るように分かる。

「もぉ〜散々伝えてたじゃん!今どこにいるの?」
「今は家にいるよ」
「家で何してるの?荷物も多いから、迎えに来て欲しいなぁ♡」

-今から?こっちは仕事で疲れてるんだけど・・・

そう思いながらも、愛梨のワガママを断ると後々面倒なことは百も承知だ。重い腰を上げ、僕は羽田空港まで車を飛ばした。




「ごめんね、忘れてて」

何故僕が謝っているのか分からないが、とりあえず空港に着いたら案の定、愛梨は物凄く不機嫌だった。だが、僕も段々と我慢の限界に近づいている。

「旅行、どうだった?」

気分を変えようと、愛梨の機嫌が直るようにと話題を変えてみるものの、僕は次の愛梨の一言で彼女の人間性の全てを悟ったのだ。

「うん、最高に楽しかったよ!優斗は?私がいない間、何してた?部屋に変な女連れ込んだりしてないよね?」

こっちは、疲れていてもどんな時でも愛梨を姫のように扱ってきた。常にワガママも聞いてあげていたし、今日だって一度家に帰ってくつろいでいたのに、こうして迎えにも来ている。

それなのに、それに対して“ありがとう”の一言もなく、浮気を疑ってくるなんて性根を疑ってしまう。

多少のワガママは、可愛い。

男として彼女の願望を叶えてあげたいと頑張るし、頼られるのは嫌いじゃない。だが、度を過ぎたワガママは決して可愛くも何ともなく、ただの厄介な女である。

「ごめん、俺もう愛梨と無理だわ」

この言葉を言った瞬間に、スッと肩の荷が降りたのを感じた。

可愛くて、大好きだった。

だが、可愛いだけで勝負できるのは最初の3ヶ月まで。それよりも、謙虚で思いやりのある子の方が、ずっと魅力的だと僕は悟った。

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