子どもにとっては一大事「高校生の悩み事」ランキング10

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経営者・役員300人にアンケートをとり、小・中・高・大学生の悩みへの回答をいただいた。各年代の悩みベスト10とともにその良質な回答例を紹介する。

■高校生の悩みベスト10

1位 進路が決められない
2位 親の干渉が激しすぎて困る
3位 彼氏・彼女がほしい
4位 大学に行く意味がわからない
5位 バイトしたいのに許してもらえない
6位 スマホ・ケータイが手放せない
7位 志望校に入れなかったらどうすればいいのか
8位 暗い性格を直したい
9位 勉強がまったく手につかない
10位 バイクの免許がとりたい

■経営者・役員が悩みに回答

▼1位:進路が決められない

大人の目から見れば些細な悩みでも、本人にとっては人生の一大事。「彼女がほしい」「バイトしたい」「免許がとりたい」など、高校生の悩みには、大人がつい「ダメ」で済ませてしまいそうなものが多い。

「中卒の私でも、今ではこうして社長になっている。人間、学歴だけではないけど、学歴を理由に負けてもいけないと思う。まわり道をしてでも、自分が情熱を傾けられる進路を見つけてほしい」(エースカンパニー代表取締役・三好直樹氏)

「私も普通科に通っていて、特に何がしたいということもなく、とても苦しかったのを覚えている。今なら『いろいろ経験してみること』をすすめたい。そこで好きなこと、嫌いなことが見えてくれば、進路を決めるいい材料になる」(トライベクトル代表取締役社長・矢柳祐介氏)

「偏差値で進路を選ぶ風潮に疑問があり、大学には行かず留学した。それが今の仕事につながっている。まわりの価値観に流されず、そのとき楽しいと思えることを極めていけばいい」(大手英会話スクール)

▼2位:親の干渉が激しすぎて困る

「やや厳しい家庭だったので、『早く親から自由になりたい』という思いが強かった。そのこともあって、高校卒業と同時に一人暮らしをはじめた。実家を出て、自由と同時に負わなくてはならない責任があると思い知らされたが、その選択を後悔してはいない。人生での苦労は『生きる力』を育てることになるからだ。ただ嘆くよりも、自分で打開策を切り開いてみては?」(アイランド・ブレイン代表取締役・嶋基裕氏)

「『○○だから信頼してくれ』と伝えよう。たとえば『勉強は手を抜かないからバイトさせてほしい』『危ない運転はしないから免許をとりたい』など。自分が親の年齢になってみて、親も間違った選択や指示をすることがあるとわかった。子どもが心配だから、危険を取り除いてやりたくてつい干渉しすぎてしまうのだ。親の信頼を勝ち取り、安心させることができれば、少しは自由が生まれるはず」(就職情報サイト)

▼3位:彼氏・彼女がほしい

「傷つくのを恐れていては、いつまでたっても恋人はできない。好きな子がいるなら、果敢にアタックすること。それでダメでも、失恋から学ぶことはたくさんある」(フジ電計装代表取締役・伊藤義晃氏)

「大学生になったら彼氏・彼女はいくらでもできる。好きでもない子と恋愛ごっこのために付き合うなら、やめたほうがいい」(PR会社)

「どうすれば異性が振り向いてくれるか考えると、相手のことばかり見てしまう。まずは自分を見つめ直して、自分を磨きなさい」(L・B・Market・鈴木大介氏)

「『恋愛してみたい』という気持ちはよくわかる。でも、その年頃の恋愛は大きなエネルギーを要するので、他に力が回らなくなってしまう可能性があることも覚えておいてほしい。恋人がいない今を『気兼ねなく勉強できる』『思う存分自分のために時間が使える』とポジティブに捉えてみては?」(スポーツジム経営)

(大高志帆=構成)