中国初の第8.6世代AMOLED生産ライン 成都で量産開始

【新華社成都6月19日】中国パネル大手の京東方科技集団(BOE)は17日、四川省成都市で第8.6世代AMOLED(アクティブマトリックス式有機ELディスプレー)の量産を開始した。中国初、世界でも第1陣となる生産ラインで、中国は有機ELディスプレー分野で重要な突破口を開いた。
今回稼働した生産ラインは、中国のディスプレー業界で投資規模が最大の単一プロジェクトとして建設され、サプライチェーンの200社を超える川上・川下企業の協調的な高度化をけん引する。敷地面積は1388ムー(約93ヘクタール)で、設計月産能力はガラス基板(2.29×2.62メートル)3万2千枚。主にノートパソコンやタブレット向けの中型・高性能AMOLEDパネルを生産する。
従来の液晶ディスプレー(LCD)と比べ、AMOLEDディスプレーはより深い黒を表現でき、色彩も鮮やかで、画面はより薄く、曲げることもできる。現時点で韓国と中国のみが8.6世代の生産ラインを持つ。
中国電子情報産業発展研究院(賽迪研究院=CCID)の耿怡(こう・い)ディスプレー分野首席研究員は「今回の量産は、中国のAMOLEDディスプレーが小型サイズ(スマートフォン)から中型サイズ(消費者向けIT機器)へと拡大する上での一里塚となった」と指摘。ディスプレー技術の全面的な高度化であり、ガラス基板や発光材料、ドライバーICなどの主要プロセスを技術的に大きく進展させる必要があったと説明した。
中国はディスプレーパネルで世界最大の生産国、消費国であり、新型ディスプレー産業のグローバル競争力も高まり続けている。中国光学光電子行業協会の予測によると、中国のディスプレー業界の生産額は2025年に8千億元(1元=約24円)を超え、世界シェアも54%近くなると見込まれる。
中国のディスプレー産業は、グローバル企業にも発展の機会を提供している。今ではドイツの産業ガス大手メッサー、出光興産、LG化学、米有機EL材料UDC、フランス産業ガス大手エア・リキードなど産業チェーンの川上・川下に位置する多国籍企業が四川省への展開を加速させている。
業界では、タブレットやノートパソコン、車載用ディスプレーがAI(人工知能)時代の重要な端末になると考えられている。新型ディスプレーは自由な形状、フレキシブル、折りたたみ可能の特性により、AI端末にさらなる可能性をもたらすと期待されている。(記者/李倩薇)
