転職で「年収400万→500万円」に増え、勤続1年で「住宅ローン3500万円」を申請!→なぜか“融資NG”でショック…「年収・借入額・勤続年数」問題ナシなのに、なぜ審査に落ちたのでしょうか?

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マイホームの購入に向けて、より条件の良い職場へ転職を決断する人は少なくありません。無事に収入も100万円増え、勤続年数も1年以上と住宅ローンの融資条件を満たしているはずなのに、金融機関が住宅融資を認めてくれないのはなぜでしょうか。   本記事では、審査の裏側にある見落としがちな評価基準と、次の審査に向けた具体的な対策を解説します。

年収500万円(100万円アップ後)の返済負担率は安全圏内

まず、年収500万円という条件が住宅ローンの審査でどれほどの位置づけなのかを確認しましょう。仮に3500万円を金利1.5%、35年返済で借り入れた場合、毎月の返済額は約10万7000円、年間返済額は約130万円となります。これを年収500万円で割って「返済負担率」を計算します。
「130万円÷500万円=0.26」となり、今回の場合「26%」です。金融機関が審査基準の上限とする返済負担率は、一般的に30%から35%以内とされています。26%という数字は十分に安全圏に収まっており、純粋な収入と借入額のバランスだけで見れば、審査に落ちる理由にはなりにくい水準です。
しかし、この返済負担率はあくまで「現在の金利」で計算した数字です。金融機関の実際の審査では、将来の金利上昇を見据えて3%から4%程度の「審査金利」で厳しく計算し直されるため、見た目の数値より余裕が必要になります。
 

額面よりも重視される「職種の連続性」

返済負担率に問題がないとすれば、審査に落ちたマイナス要因の多くは「転職の性質」に潜んでいると思われます。
近年は勤続年数が1年以上で審査対象とする金融機関も増えていますが、異業種への転職よりも、同業種でのキャリアアップと評価される転職のほうが有利に働く傾向があります。
もし、申込者が前職とは異なる未経験の異業種へ転職していた場合、金融機関は「新しい仕事に適応できず、短期間で退職してしまうリスクがあるのではないか」と警戒するのです。
収入の額面が増えた事実よりも、その収入をこの先35年間にわたって安定して稼ぎ続けられるかどうか、つまり「職種の連続性」が厳しくチェックされるポイントといえるでしょう。ただし、転職先が上場企業などの大企業である場合には、有利に働く可能性もあります。
 

歩合給の割合が招く「安定性のマイナス評価」

転職後に年収が500万円にアップした「内訳」も、重要な審査対象となります。
年収の増えた理由が基本給の昇給によるものであれば問題ありませんが、「歩合給(インセンティブ)の割合が大きい」「たまたま残業代が多く発生しただけ」といった理由で年収が上がっている場合、金融機関の評価は一変します。
歩合給や残業代は、景気や個人の成績によって大きく変動するため、金融機関は「安定した固定給」としてはみなしてくれません。結果として、実際の審査では年収500万円ではなく、より低い金額として再計算され、希望額の融資が否決されるケースがあるのです。
また、転職直後はボーナス(賞与)の実績がまだ十分にないことも盲点です。
申込者が前職の基準で「もらえるはずの年収」を想定年収として合算して計算していると、金融機関が認める確定年収との間に大きなギャップが生まれてしまいます。
 

次の審査へ向けた対策と準備

一度審査に落ちてしまったからといって、マイホームの夢を諦める必要はありません。金融機関が懸念している「安定性」を証明できれば、審査に通る可能性は十分にあります。そのため、すぐに別の銀行へ手当たり次第に申し込むのは避けましょう。
まずは、現在の職場でさらに働き続け、勤続年数を「3年以上」にすることです。異業種への転職や歩合給の割合が高い仕事であっても、同じ職場で長く安定して勤め続けたという実績があれば、金融機関からの信用度は改善しやすくなります。
また、その間に車のローンやクレジットカードの分割払いなどがあれば完済し、少しでも他社からの借入を減らしておくことが重要です。
 

年収が上がっても、「転職の性質」に注意しよう

年収500万円で勤続1年以上の条件を満たし、返済負担率をクリアしていても、住宅ローン審査に通らないケースは少なくありません。その背景には、金融機関が年収の額面だけでなく、雇用や収入の安定性を重視していることが挙げられます。
異業種への転職や歩合給の割合が高い給与体系の場合は、将来の収入変動リスクが考慮されることもあります。
次の審査に向けては、現在の職場で勤続年数を積み重ねるとともに、車のローンやクレジットカードの分割払いなどの他社からの借入を完済・整理し、家計の健全性を高めておくことが重要です。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー