「毎日同じ時間帯に寝て、同じ時間帯に起きる」という規則正しい生活を送ることは健康にとって重要ですが、つい週末になると夜更かししてしまったり、交代勤務で一定の生活リズムを守ることが難しかったりすることもあります。新たな研究では、規則正しい生活パターンを維持することが、生物学的老化を遅らせる役に立つ可能性があると示されました。

Twenty-Four-Hour Rest-Activity Rhythms and Epigenetic Age Acceleration in Middle-Aged and Older Adults | Geriatrics | JAMA Network Open | JAMA Network

https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2848752

24-Hour Rest-Activity Rhythms Linked to Rate of Biological Aging | Johns Hopkins | Bloomberg School of Public Health

https://publichealth.jhu.edu/2026/24-hour-rest-activity-rhythms-linked-to-rate-of-biological-aging

Your Daily Rhythms May Help Slow Biological Aging, Study Suggests : ScienceAlert

https://www.sciencealert.com/your-daily-rhythms-may-help-slow-biological-aging-study-suggests

ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ公衆衛生大学院の研究者が主導する研究チームは、平均年齢68歳の高齢者207人から収集した生活リズムに関するデータや、血液中の老化に関するバイオマーカーを分析しました。

被験者らは1週間にわたり手首にデバイスを装着し、このデバイスを通じて休息と活動のリズムが追跡されました。研究チームは休息と活動パターンの一貫性やそれぞれのピーク時間帯、休息期間と活動期間の差について調査したとのこと。なお、休息には昼間や夜間の睡眠だけでなく、座って本を読んだり食事をしたりするといった行動も含まれていました。

研究チームは被験者の生活リズムを、血液サンプルから得られる「エピジェネティッククロック」と照合しました。エピジェネティッククロックとは、加齢によって進行するDNAメチル化というプロセスを元に生物学的年齢を測定したスコアです。



データを分析したところ、規則正しく予測可能な生活リズムと生物学的老化の遅延との間には有意な関連性がみられました。一方で活動と休息の切り替えが多く、生活リズムが不規則で断片的な人においては、生物学的老化が速い傾向がみられました。

研究チームによると、生活リズムと生物学的老化の関連性は女性および白人参加者において顕著だったとのこと。なお、この関連性は参加者の実年齢・性別・学歴・特定の健康状態といったその他の要因を考慮した後でも確認されました。

論文の共著者でありジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ公衆衛生大学院のアダム・スピラ教授は、「私たちの研究結果は、休息と活動のリズムが成人の生物学的老化の速度を示す有用な指標となる可能性を示唆しています。今後の研究で裏付けられれば、これらのリズムは老化プロセスを遅らせるための介入の潜在的な標的となる可能性があります」と述べています。



なお、今回の研究はあくまで一時点の生活リズムおよび生物学的年齢を切り取ったものであり、被験者を数週間〜数カ月にわたって追跡し、生活リズムがもたらす継続的な影響を分析したわけではありません。そのため、具体的に生活リズムと生物学的年齢のどういう要因が互いに影響しているのかも不明です。

しかし、これまでの研究でも生活リズムの乱れと炎症の増加、脳の萎縮といった問題が関連していることが示唆されており、今回の研究結果もこれらに合致しています。

科学系メディアのScienceAlertは、「生まれ持った自然な生活習慣に従うことは通常、私たちにとっていい結果をもたらします。生活リズムと老化の関係を分析する次のステップは、研究参加者を長期間にわたって追跡調査することです」と述べました。