高市人気にあやかりたい議員が集った「国力研究会」 永田町を支配する“選挙に強いが正義”の大原則

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「醜聞が醜聞にならない」

高市早苗首相(65)が醜聞をものともせず、突っ走っている。

高市首相を巡っては、週刊文春が昨年の総裁選や今年の衆院選などで対立候補を貶めるショート動画を作成、拡散したとする疑惑を報じた。

動画作成に関わったのはサナエトークン騒動でも名前が挙がった株式会社neu代表の松井健氏。同氏は5月18日配信のユーチューブ番組『NoBorder News』で

〈(高市氏の)秘書とやり取りして実施した〉

と動画作成を認め、

〈依頼という形ではなく、高市氏の動画やSNSが回らなかったので、私のところにヘルプが入り、そこから1日数百本の動画を作って拡散したという経緯。私自身が高市氏にプラスになるだろうと思って、自ら主導してやったこと〉

と説明した。文春では秘書の実名とともに、松井氏とやり取りしたメール文面も公開されているが、高市首相は「知らぬ存ぜぬ」で押し通している。

全国紙政治部記者は

「このまま乗り切れると思っているのでしょう。本来ならば、徹底的に追及されていい問題ですが、先の衆院選で野党は歴史的大惨敗。追及の機運を高めることも容易ではないのです」

と語る。

自民党内でも「また出たよー」程度の空気感で、緊張感は皆無。これには野党関係者も

「醜聞が醜聞にならない」

と白旗ムードだ。

5月21日には自民党の有志たちが高市首相の政策を推し進める議員連盟「国力研究会」を発足。入会者は同党の衆参国会議員417人のうち347人で、最高顧問は麻生太郎副総裁(85)、会長には加藤勝信前財務相(70)が満場一致で決まった。派閥などではなく、あくまで勉強会とのことだが、首相の党内基盤が強固になったのは間違いない。

勉強会としての意義は

当選複数回の自民党議員は

「(国力研究会には)入るしかないでしょ。永田町の原理原則は『選挙に強いが正義』ですから。高市首相を好きか嫌いかはともかく、踏み絵みたいなもの。私たちはそれに付いていき、支えるだけだ」

と堂々と言ってのける。

時事通信が5月15〜18日に実施した5月の世論調査で高市内閣の支持率は前月比0.3ポイント増の59.4%、不支持率は同0.5ポイント増の19.7%だった。いまも6割近い支持を得ているのだから、一部メディアで報じられた“高市降ろし”など

「ありえない」(同・自民党議員)

という。

国力研究会の初会合ではジョージ・エドワード・グラス駐日アメリカ大使が『トランプ大統領・高市首相による日米黄金時代のビジョン』というテーマで講演。終了後、麻生氏とエドワード氏がガッチリ握手を交わした。これにも前出の議員は

「麻生さんは終始ゴキゲンでした。そりゃ自民党議員の8割が集う勉強会のトップですからね。“ポスト高市”候補を取り込むことができたとみています。今後、政府と党の連携はますます強くなっていくでしょう」

と指摘する。

国力研究会について、政治評論家の有馬晴海氏は本サイトの取材に

「永田町でも予想以上に多くの人が集まった。高市人気にあやかりたい議員が、それだけ多くいたということ。ただ、ここまで多くなってしまうと、“何のための勉強会か”という意義が薄れてしまいますね」

と話す。

米国ではイランとの武力衝突を強行したトランプ大統領への批判が高まり、熱狂的な支持者の離反も起きている。一方、日本では“高市離れ”は起きていないどころか、一部支持者の行動は過激化している。

中東危機が招いたナフサ不足では「十分な量を確保している」と強弁する高市首相とは対照的に、スーパーマーケットからナフサ由来の製品が次々と姿を消している。大手菓子メーカーの「カルビー」は同社の定番商品であるスナック菓子の「ポテトチップス」など主力14品の包装を白黒に切り替えて販売すると発表した。

すると一部の高市支持者から「カルビー不買」を呼びかける声が上がり、一時トレンド入りする事態となった。

前出の政治部記者は

「カルビーが高市首相の意に反してナフサ不足をあおっていると判断したためです。一部の高市シンパは盲目的に首相を信じているため、それ以外の情報は頭に入ってこないのです」

と話す。良くも悪くも熱狂的な支持者は高市首相を支える大きな力となっている。

高市首相が誕生してから7ヵ月。しばらくは天下が続きそうだ――。