ただ一度の例外もない男系による皇位継承、世界に唯一無二の伝統と重み…自民党政調会長・小林鷹之氏
[論点 皇位継承]<3>
皇室についての議論は非常に重い。
初代の神武天皇から126代にわたり、様々な過程を経ながらただ一度の例外もなく、男系で継承されてきた。世界に唯一無二の伝統と重みを謙虚に受け止める必要がある。
天皇は時に権威の長として、時に文化のリーダーとして存続してきた。皇室の伝統が日本の国柄を形作ってきたと言っても過言ではない。悠久の歴史の中で皇統断絶の危機もあったが、先人の英知により乗り越え、紡がれてきた糸を我々も紡いでいく努力が必要だ。
自民党の考え方は、2021年に政府の有識者会議がまとめた報告書と軌を一にしている。悠仁親王殿下までの皇位継承の流れはゆるがせにせず、その上で皇位継承の問題は切り離し、皇族数の確保に絞り、2案を議論してきた。
皇族数を増やすには、旧宮家の男系男子を養子とし、皇室に迎えることを認める案は不可欠だ。現行の皇室典範では、男性皇族が結婚し、子が生まれること以外に皇族を増やす選択肢はない。養子の対象となるのは、1947年10月に皇籍を離脱した旧11宮家だ。戦後、連合国軍総司令部(GHQ)の存在や皇室財政の逼迫(ひっぱく)もあり、皇籍離脱したが、同年5月に施行された現行の憲法下でも5か月間は皇位継承資格があった方々だ。
養子として皇室に迎えた方が、皇位の継承権を持つわけではない。皇室典範改正に向けて養子案が採用されれば、国民に丁寧に説明し、理解を得ていきたい。
もう一つの案は、皇族数を減らさないため、結婚した女性皇族が皇族の身分を保持できるようにするものだ。ただし、女性皇族の夫や子には、皇族の身分を付与するべきではない。女性皇族の子が皇族の身分を持てば、将来的に(母方のみ天皇の血を引く)女系天皇が誕生する道につながりかねず、認められない。
これらの考え方は、自民以外の多くの会派が幅広く共有している。女性天皇と女系天皇が混同されているような情報も散見される。基本的な認識を国民の間で共有することも大切だ。
安定的な皇位継承と皇族数の確保に関する議論は、政府の有識者会議でほぼ全ての論点が出尽くしたと考えている。その報告書を受けた立法府の議論も相当煮詰まってきた。皇族数の確保は喫緊の課題であり、これ以上の猶予はない。今国会で皇室典範の改正を必ず実現しなければならない。
悠仁親王殿下が皇位を継承された後の話は、議論の機が熟していない。悠仁親王殿下が皇位を継承された時の年齢や、ご結婚されているかなどの状況を踏まえ、その時に議論する話だ。
