水谷豊「カリフォルニア・コネクション」で登場 淡路の野外映画祭10周年で 監督・主演映画を初上映
淡路島の海辺が、映画と音楽、人々の笑顔に包まれた。国内最大級の野外映画祭として知られる「うみぞら映画祭」の10周年セレモニーが24日、兵庫県洲本市の大浜海水浴場で開かれ、俳優の水谷豊らが登壇。水谷自らが監督、主演する新作映画の初上映も行われ、集まった大勢の人々は波音を聞きながらイベントを楽しんだ。

同映画祭は淡路島の海と映画の魅力を発信する催しで、2016年から開催。海上に巨大スクリーンを置き、日没ごろから映画を上映する独自のスタイルで人気を集め、2025年は2日間で約1万人が訪れた。
新作映画「Piccola felicità(ピッコラ・フェリチタ)〜小さな幸せ〜」は、水谷が企画・監督・脚本・プロデュース・主演を担当。人生の岐路に立つ3世代の男女3組による群像劇で、定年後に孤独を抱える男性、才能に悩む画家、恋に落ちた若者たちなど、それぞれの物語が交錯し、思いがけない形で希望へとつながっていく。色彩豊かな映像表現や音楽も特徴で、すべてのカットについて“飾りたくなる美しさ”を目指したという。キャストは水谷のほか、池谷のぶえ、菜葉菜、河相我聞、趣里、橋本淳ら実力派ぞろい。長女の趣里とは父娘初共演となる。撮影監督は会田正裕、音楽は山元よしきが担った。

イベントは10周年セレモニーからスタート。洲本市の吉平敏孝市長らの祝辞の後、軽快な生演奏とともに真っ赤なアルファロメオが会場入りした。水谷の代表曲「カリフォルニア・コネクション」に乗せて、水谷、菜葉菜、会田、オペラ歌手の藤井泰子が車内から姿を現すと、観客から大きな歓声が上がった。
4人は笑顔で手を振りながら、海辺に敷かれたレッドカーペットをゆっくりと歩き、特設ステージへ。水谷は「10周年という記念の場にお招きいただきありがとうございます」とにこやかにあいさつ。菜葉菜は「水谷さんのお人柄が本当に分かる、温かくて優しくてユーモアのある、素晴らしい作品」と話し、「タイトルに込められた“小さな幸せ”を感じてもらえたら」と呼びかけた。



会田は「相棒」シリーズで、水谷と長年タッグを組んできた間柄。「水谷監督から『アイちゃん(会田)は映画の“相棒”だよ』と言われたのがうれしくて。映画の『相棒』の会田です!」と笑顔を見せ、藤井も「この作品に関われたこと自体が大きな幸せ」と喜びを語った。
トークでは、水谷監督が企画から主演まで担う“1人5役”について「気がついたらそうなっていた」と笑いを誘いながら、「人生は簡単にはうまくいかないし、なかなかいいことも起きないが、どこかに必ず救いがある。その思いを込めた」と作品の核心を説明。「映画館のない街にも届けたい」と今後の全国上映への意欲も力強く語った。
さらに会場を沸かせたのが、水谷ならではのサプライズ。ステージで水谷が「カリフォルニア・コネクション」を熱く歌唱、観客は大きな歓声と拍手で応え、祝祭の空気は最高潮に達した。


映画「ピッコラ―」は7月11日(土)から「K’s cinema」(東京都新宿区)で公開予定。それに先立ち、大阪や青森、千葉など全国各地でホール上映も予定されている。
