母から「もったいないから追いだき禁止」と言われました。追いだきってそんなにかかるのでしょうか?

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追い炊きはとても便利な機能ですので、ついつい使ってしまいます。しかし、あまり頻繁に追い炊き機能を使っていると「もったいないから追い炊き禁止」と言われてしまうかもしれません。   そこで本記事では、「追い炊きに必要なガスの量はどれくらいか?」「追い炊きにかかるガス料金はいくらか?」について解説します。「追い炊きってそんなにかかるの?」と疑問に思われる方は、ぜひ最後までお読みください。なお、本記事では「都市ガス」を使用していることを前提に解説します。

追い炊きに必要なガスの量はどれくらいか?

以下では、浴槽の水200リットルを追い炊きによって20度から40度まで20度上昇させるために必要なガスの量を試算します。
水1グラムの温度を1度上昇させるのに必要な熱量を「1カロリー」といいます。水1グラムは0.001リットル(水200リットルなら200キログラム)ですから、水200リットルの温度を1度上昇させるのに必要な熱量は「200キロカロリー」となります。
ガスの場合、熱量の単位として「メガジュール」が使われます。東京ガスの場合、「1立方メートルあたりの標準熱量は45メガジュール」と表現しています。
これは「1立方メートルのガスを完全燃焼したとき、45メガジュールの熱量が発生する」ということです。1メガジュールは約238.889キロカロリーですので、45メガジュールなら約1万750キロカロリーです。なお、標準熱量はガスの種類によって異なります。
先述のとおり、水200リットルの温度を1度上昇させるのに必要な熱量は200キロカロリーですから、必要なガスの量は0.0186立方メートル(=200キロカロリー÷1万750キロカロリー)と計算できます。温度を20度上げる場合、0.372立方メートル(=0.0186立方メートル×20)のガスが必要ということになります。
ただし、これは発生した熱が全て水に伝わる(熱効率が100%である)ことを前提としたものです。しかし、実際の熱効率は80%程度ですので、これを加味すると、必要なガスの量は0.465立方メートル(=0.372立方メートル÷80%)程度と考えられます。

追い炊きにかかるガス料金はいくらか?

ガス料金の計算は、以下の計算式によって行います。
ガス料金=基本料金+従量料金
「基本料金」は、ガスの使用量に関わらず発生するため、追い炊きにかかる料金を計算する際には無視しても差し支えありません。本記事で重要なのは「従量料金」のほうです。従量料金は「調整単位料金×使用量」で算出するため、使用量に応じて変わります。
仮に、調整単位料金を1立方メートル当たり150円とします。水200リットルの温度を20度上昇させるのに必要なガスの量が0.465立方メートルである場合、従量料金は69.75円(=150円×0.465立方メートル)と計算できます。
この金額を「もったいない」とするかどうかは個人の判断によりますが、例えば1月に10回、20回と追い炊きの回数が増えれば当然に負担は増えますので、頻繁に追い炊きをするのは控えたほうがいいかもしれません。

まとめ

本記事では、「追い炊きに必要なガスの量はどれくらいか?」「追い炊きにかかるガス料金はいくらか?」について解説しました。まとめると、以下のとおりです。


・水200リットルの温度を20度(20度から40度へ)上昇させるのに必要なガスの量は0.465立方メートル
・上記追い炊きにかかるガス料金は69.75円

本記事の試算は一例であり、使用するガスの種類やガスの供給会社によって料金は異なります。当然、電気によって追い炊きをした場合も、発生する料金は異なります。
追い炊きをすることによって発生する費用の捉え方は人それぞれですので、本記事で追い炊きについてどうこういうつもりはありません。ただ、追い炊きによって費用がどれくらい発生するのかということを、本記事を通じてご理解いただければ幸いです。
 

参考・出典

東京ガス 「都市ガスについて」
東京ガス 「ガス一般料金」
執筆者 : 中村将士
新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 上級心理カウンセラー