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 ◇セ・リーグ 阪神1―2広島(2026年4月5日 マツダスタジアム)

 敗戦でも阪神・福島が、しっかり輝いた。3試合連続の左翼スタメンで、初めてのマルチ安打をマーク。好調の広島・栗林に食らいつき、結果を出した。

 「自分のスイングをすることを心がけました」

 3回1死から初球のフォークを捉え、二塁・勝田のグラブをはじく右前打でチーム初安打を記録すると、6回にもカウント1―0からのフォークを逆方向に運んだ。打球は左翼線に落ちる二塁打。6回までのチーム2安打は背番号92のバットから全て生まれ、広島バッテリーにプレッシャーをかけた。

 足でもアピールした。6回無死二塁からの高橋の捕前バントで、しっかりと三塁を陥れると、近本の一ゴロで頭から本塁突入。アウトにはなったが、得点への執念を体現した。8回無死一塁では一走・高寺とのエンドランでゴロを転がす進塁打。代打・坂本の左前打、そして近本の左犠飛と同点劇にも貢献した。

 「やっと落ち着いて、試合に入ることができるようになってきたのかな、と思います」

 激動の1週間だった。先月30日の月曜日に育成から支配下選手登録を果たし、新背番号を手にすると、2日のDeNA戦(京セラドーム)でプロ初打席、そして3日の広島戦で初スタメン初安打。環境が激変する中でも「自分のプレーを、いいときも悪いときも貫く」という信条が揺らぐことはなかった。

 尼崎のファーム施設で来る日も来る日も、泥にまみれ、明日を信じてバットを振った。「ダメだったら、それもボクの人生」と24歳でたどり着いた境地。福島は決して一喜一憂することはない。

 「2安打が自信?そうですね。なると思います。普段通りに自分のプレーができるように、という感じです」

 7日は、いよいよ甲子園開幕だ。もちろん公式戦初参戦。満員のスタンドをケインが必ず熱くさせる。(鈴木 光)