U-20日本代表の船越監督がU-20W杯のメンバー選考について語った。写真:松尾祐希

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 9月27日からチリで開催されるU-20ワールドカップまで残り1か月。グループAに入ったU-20日本代表は、27日のオープニングマッチでエジプトと対戦し、30日には開催国のチリと戦う。最終戦ではニュージーランドと対峙し、上位2チームもしくは各組3位の上位4チームに入れば、ノックアウトステージに歩みを進められる。

 世界の強豪国と真剣勝負。そんな今大会で、気になるのはメンバー選考だ。

 最終予選を兼ねた今年2月のU-20アジアカップは23名で戦ったが、本大会は21名の登録となる。また、アジアカップと同じくインターナショナルマッチウィーク外の開催となるため、海外組の招集は所属クラブとの交渉次第。現状では折衝作業が続いており、9月半ばのメンバー発表の寸前まで話し合いが続けられる可能性が高い。

 特にFW塩貝健人(NEC)やDF小杉啓太(ユールゴーデン)はすでにトップチームで出場機会を掴んでおり、彼らの参戦可否は大会直前まで見通せないだろう。そのほかの海外組もクラブ次第。そのため、チームの骨格が定まるのはまだ先のことで、誰がメンバーに入るかは不透明だ。
 
 8月27日に取材に応じた船越優蔵監督が「お答えすることが難しい」と話したように、現状では何も決まっていない。また、怪我人についても言及。ギリギリの日程で戦列復帰したとしても、万全でなければ招集が難しいことを強調する。

「僕もいろんな話を以前の世代別代表の監督に聞きに行きました。大岩(剛/U-22日本代表監督)さんもそうだし、森山(佳郎/現・仙台監督)さんもそうです。ギリギリで間に合ったケースの選手はやっぱり難しい。それは過去の日本代表のデータからも見て取れました。

 しかも、U-20ワールドカップは21人しか行けません。A代表のように26名で挑めるわけではない。21名全員が戦力にならないといけないので、選考するうえで大きなポイントになります」

 過去に怪我から復帰したばかりの選手を招集したものの、本番ではコンディションが上がり切らずに戦力として計算できなかったケースもあった。歴代の各年代別の大会などの事例も踏まえ、負傷明けの選手に関しては慎重に状態を見極めていくことになりそうだ。
 
 そうした状況を踏まえたうえで、メンバー選考のポイントはどこになるのか。海外組の参戦次第で大きく情勢は変わるものの、指揮官は「試合に出ていることが大前提にある」と言い切った。

 現状ではJクラブで試合に出ている者もいれば、全く試合に絡めていない候補選手もいる。さらに海外へ活躍の場を求めたプレーヤーも多く、試合に出られていたとしてもクラブのセカンドチームを主戦場にしている選手も少なくない。

 日章学園卒業後にサウサンプトンに加入したFW高岡伶颯はフランス3部リーグのヴァラシエンヌに期限付き移籍し、昨冬にベルギーのヘンクに加わったMF保田堅心もセカンドチームの一員として2部リーグで研鑽を積んでいる。

 逆に今夏からベルギー1部のシント=トロイデンに加わったFW後藤啓介は、出場機会を確保しており、現在地を確認しやすい。メンバーを見定めていく作業は困難を極めるが、所属しているカテゴリーも考えながら選手の力を見極めていくことになるだろう。
 
 また、もうひとつ触れておかないといけない点が、8月下旬から活動をスタートさせるU-22日本代表との兼ね合いだ。大岩剛監督が率いるチームはミャンマーで開催されるU-23アジアカップ予選に出場する。こちらもU-20ワールドカップ組と同じロス五輪世代の選手がメインだが、基本的にはU-20ワールドカップに出場しない選手が招集される見込みだ。

 インターナショナルマッチウィーク中で選手の招集に制限もないため、U-20ワールドカップに出場しない海外組も招集できる状況だ。その一方で現状では、大岩ジャパンと船越ジャパンの両チームに招集されるパターンも残されているという。

「ミャンマーに行ったからといって、ワールドカップに出られないということはない。1カテゴリー2チームで動いていますが、グレーにしているところはあります」(船越監督)

 ボーダーライン上の選手は掛け持つパターンもあり得る。大岩ジャパンで大きな成果を残せば、チリ行きのチケットを手にできる道もあるだろう。

 泣いても笑ってもメンバー確定までの時間は2週間しかない。様々な事態に対応しつつ、現状のベストを探ることになりそうだ。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)

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