街で良く見るトヨタの「タクシー車両」個人でも買える!? カクカクデザイン×広い室内で「超便利」そう! 自家用「JPNタクシー」最大の「ハードル」とは
小さくて広くて使い勝手サイコー! 「JPNタクシー」は理想の実用車だ
もはや都会の風景のひとつとしてすっかりお馴染みとなった、トヨタの次世代タクシー専用車両「JPN TAXI(ジャパンタクシー)」。
独特の背高フォルムと広い室内空間、後席スライドドアなどが特徴の実用的なクルマですが、果たして個人のユーザーでも購入することはできるのでしょうか。

JPN TAXI(以下、JPNタクシー)は、2017年10月に登場した次世代タクシー専用車両です。
【画像】ちゃんと見たことない!? これがトヨタ「JPNタクシー」の運転席です! 画像で見る(30枚以上)
従来使われていたセダン型のタクシー車両「クラウンコンフォート」などの後継として開発され、東京オリンピック2020に向けた都市交通の刷新も視野に入れて設計されました。
デザインは、背の高いイギリス・ロンドンタクシーをモチーフに、日本らしい「おもてなし」の精神を込めた柔らかい外観が特徴。ボディサイズは全長4400mm×全幅1695mm×全高1750mmと非常にコンパクトです。
コンパクトミニバンに近いプロポーションなのは、タクシーとしての乗降性、快適な居住空間を重視した設計のためではありますが、ベース車両は「シエンタ」(2代目)であることも大きな理由です。
室内は段差を抑えたフラットフロアや大開口のスライドドアを採用し、高齢者や車いす利用者も快適に乗降できるユニバーサルデザインが追求されています。
従来のセダン型タクシーと比べて大幅に室内空間と乗降性が改善されています。
パワートレインには、1.5リッター直列4気筒エンジンとモーターによるハイブリッドシステム「THS II」を組み合わせたLPG(液化石油ガス)仕様の「LPGハイブリッド」を採用。カタログ燃費は16.8km/L(WLTCモード)です。
サスペンションは高耐久仕様となっており、長い距離を走行し続ける商用ユースを想定した設計です。
バンパーは3分割構造とすることで、修理費用の低減にも配慮されています。
車両価格(消費税込み、以下同)は、ベースグレード「和(なごみ)」が336万7100円、上級仕様「匠(たくみ)」が359万2600円です。
このJPNタクシー、実は一般ユーザーでも購入が可能です。
トヨタ販売店でも「個人名義での購入に制限はない」とされており、商用ではない“自家用登録”で所有することもできます。
実際、過去にはJPNタクシーを購入した一般顧客もいたとのことです。
ただしJPNタクシーを日常使いするには、いくつかの注意点も存在します。
最大のハードルは「特殊すぎる燃料」にあり!?
自家用でJPNタクシー使用するための最も大きなハードルは「燃料がLPガスである」という点です。
JPNタクシーは一般的なガソリン車やハイブリッド車と異なり、LPガス専用車両となっているため通常のガソリンスタンドでは給油できず、専用の「LPガススタンド」に限られます。

東京都23区内であればLPガススタンドは一定数存在しますが、それでも都内全域で約40か所しかありません。
日常的な使用ではこうした「ガススタンドの少なさ」がネックになりやすく、特に郊外やLPガス供給網の乏しい地域では慎重な検討が必要です。
また高速道路のLPガススタンドは、東名高速の足柄SA(下り)のわずか1箇所にしかなく、遠出の際にも注意が必要となります。
いっぽうLPガスのメリットとしては、ガソリンや軽油よりも価格が非常に安価で、燃料コストを抑えられる点が挙げられます。
また環境性能においても、二酸化炭素や窒素酸化物の排出量が少ないため、環境配慮型燃料として注目されています。
一般家庭のマイカーとしてJPNタクシーを導入する場合は、ガス補給環境や用途をよく見極めたうえでの選択が重要となります。
また、300万円半ばの新車価格帯もネックとなるかもしれません。
全長4m以下のコンパクトな2列シート車、スライドドア付きハイトワゴンのトヨタ「ルーミー」は、ガソリン車で174万2400円からと、200万円以下の廉価な設定で人気です。
JPNタクシーとほぼ同等の全長4.3m級、3列シートのコンパクトミニバン「シエンタ」も、200万円台前半から購入可能で、ハイブリッドモデルでも300万円以下で手に入ります。
実際、一部のタクシー会社では、高価なJPNタクシーの代わりにシエンタを導入しているケースも散見されます。
とはいえ、高い安全性や快適性、耐久性を備えたJPNタクシーは、個性的なスタイリングや利便性に魅力を感じるユーザーにとっては、唯一無二の選択肢となるかもしれません。
