『キミとアイドルプリキュア♪』©ABC-A・東映アニメーション

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 思いもよらぬ形で、咲良うたのアイドルプリキュア生活が始まってしまった。TVアニメ『キミとアイドルプリキュア♪』(以下、『キミプリ』)第2話「私、バズっちゃってる!?」は、令和のアイドルにとって欠かせないネット上のバズが取り上げられた。

参考:『キミとアイドルプリキュア♪』の変身バンクに感動 アイドル好きライターが最速レビュー

 プリキュアの力に目覚め、キュアアイドルへと変身したうた。キラキラと輝くキュアアイドルの姿は、瞬く間に世間へと広まり、「SNSで話題の謎の新人アイドル」としてテレビのニュースにもなっていた。現代のアイドルにとって、今やSNSを通じてバズるということは、人気アイドルへの階段を駆け上るうえでもはや必要不可欠なものである。近年は特にTikTokは世界中のトレンドを生み出すプラットフォームとなっており、当然そこでヒットした楽曲がSpotifyやApple Musicといったサブスクリプションサービスのチャートを席巻していく流れが生まれている。

 トレンドの移り変わりが激しいため、明確にこの時期と定義するのは難しいが、最近でいうと、FRUITS ZIPPER「わたしの一番かわいいところ」、CUTIE STREET「かわいいだけじゃだめですか?」、超ときめき♡宣伝部「最上級にかわいいの!」といったアイドルや楽曲が“バズ”を起こし、その波は海外へも広がっている。『キミプリ』でもそうした日本の音楽シーンのトレンドが取り扱われるとは思っていたが、第2話にして早くもそれが描かれた。SNSでバズり、当然うたが通っている学校はその話題で持ち切りとなっていたが、だが、当然うたがキュアアイドルであることは誰も知らない。

 第2話ではうたのクラスメイトの蒼風ななも登場。ピアノを弾くことが得意な優しい女の子で、後にキュアウインクとなるキャラクター。元気いっぱいなうたとは違って、おしとやかなななという対照的な2人。なながどのようにプリキュアに目覚めるのかというのは気になるところだ。

■EDテーマ「Trio Dreams」に重なる名曲「恋は渾沌の隷也」 第1話、第2話と見てきたところで、注目したいのは主題歌のキャッチーさ。オープニングテーマは、石井あみ・吉武千颯・熊田茜音が手がける「キミとアイドルプリキュア♪ Light Up!」。『アイカツ!フォトonステージ!!』『アイドルマスター シンデレラガールズ』などのゲーム音楽や『アイカツスターズ!』や『キラッとプリ☆チャン』の主題歌を担当していた広川恵一が作曲・編曲を担当しているということで、リズミカルなメロディで、Bメロからサビにかけての高揚感が『キミプリ』の主題歌にぴったりだ。

 しかし、オープニングテーマを差し置いて、国内問わずSNSで注目を集めているのがエンディングテーマ「Trio Dreams」。キュアアイドル(松岡美里)・キュアウインク(髙橋ミナミ)・キュアキュンキュン(高森奈津美)が歌唱を担当している同曲は、『這いよれ!ニャル子さん』第4期オープニングテーマ「恋は渾沌の隷也」を思い浮かべたファンも多かったようで、その中毒性の高さが話題を呼んでいる。また、アメリカや韓国をはじめ、世界各国のファンが振り付けを真似たダンス動画をSNSに投稿しており、その人気はすでにグローバルに広がっている。

 同曲は前作『わんだふるぷりきゅあ!』に引き続きyurinasiaが振り付けを担当しており、〈Let's Sing Let's Swing Let's Dance〉を独特のリズムで繰り返すフレーズに合わせて踊っているのが3人のプリキュア。シンプルな振り付けながら、アイドルのダンスとしてはとてもキャッチーで覚えやすい。その意味でも両主題歌のポテンシャルは計り知れないものがある。

 マックランダーとの戦いを経て、アイドルプリキュアとして活動する覚悟を決めたうた。その決意はこれから人々が抱える暗闇を照らしてくれるはずだ。(文=川崎龍也)