そこで今回のトップ特集では、目を見張る業績変化が見込まれる中小型株に照準を絞った。業態についても幅広い視野で、異なる業界から有望視される銘柄を1銘柄ずつ計7銘柄選出。様変わりする業績を武器に、8月後半相場での活躍期待は十分。台風一過の東京市場で久しぶりにキャピタルゲインを追求したい。

●ここから狙う業績大変貌の7銘柄

◎チェンジホールディングス <3962> [東証P]

 チェンジHDはITを活用して企業の経営課題を解決するITソリューション事業を展開し、企業や自治体向けで デジタルトランスフォーメーション(DX)投資需要を取り込むほか、ふるさと納税事業も手掛けており、これが業績拡大の原動力となっている。そのなか、昨年10月に投稿監視などネットセキュリティー事業を行うイー・ガーディアン <6050> [東証P]を傘下に収めており、収益成長力が加速している。25年3月期業績は売上高が前期比22%増の450億円、営業利益は同72%増の130億円を予想、売上高・利益ともに2期連続で大幅に過去最高を更新する見込みにある。なお、第1四半期(24年4~6月)の営業利益は前年同期比3.4倍化を達成したが、同社の収益モデルは下期に書き入れ時を迎えるのも特徴だ。M&A効果で目を見張る収益成長力を顕在化させる一方、PERが10倍を切っており、株高修正余地は大きい。目先的に株価は切り返しに転じているものの、出遅れ感が強い。早晩トレンド転換から中期的には年初来高値1598円奪回を通過点とする大出直り相場が見込まれる。

◎KIMOTO <7908> [東証S]

 KIMOTOはタッチパネル用特殊フィルムの最大手メーカーで、スマートフォンなどモバイルデバイス向けなどで高水準の需要を獲得している。また、車載用フィルムでも独自技術による機能性の高い次世代フィルムなどが業績に貢献している。このほか、リアル空間とバーチャル空間を融合させたデジタルツイン(3Dデータ事業)などに期待が大きい。25年3月期営業利益は期初見通しを第1四半期時点で大幅に上乗せし、従来予想の5億円予想を8億円(前期比3.7倍)に上方修正している。車載用デバイスや、通信機器部材・IoT関連の高付加価値製品が好調で利益を押し上げている。株価は今期業績予想の上方修正を受け急動意をみせる場面はあったが、依然として200円台前半であり、PBRなど超割安で株価指標面から水準訂正途上にあると判断される。出来高流動性に富んでいることから、ロットを利かせて仕込むことが可能で、短期的トレードでも妙味がある。ファンダメンタルズの変化を考慮すれば300円台を地相場とする動きが期待できる。

◎テラスカイ <3915> [東証P]

 テラスカイはクラウド導入・運用支援ビジネスを主力展開する。米セールスフォース のCRMソフトウェアで国内トップの導入実績を持つほか、AWS(アマゾンウェブサービス)の導入でも強みを発揮する。国内最大のシステムインテグレーターであるNTTデータグループ <9613> [東証P]とは資本・業務提携関係にあり、デジタルトランスフォーメーション(DX)部門の収益性向上に取り組んでいる。IT人材育成でも先駆し、質量ともに首位級のエンジニアを確保し業容拡大の糧としている。25年2月期は企業のDX投資需要を取り込むほか、クラウド市場のニーズの高まりを背景に営業利益段階で前期比73%増の9億500万円と急拡大を見込む。足もとの業績好調度合いを考慮すると一段の上振れ余地もある。加えて、26年2月期は売上高・利益ともに更に伸びが加速する公算が大きい。株価は7月16日に2306円の年初来高値形成後にもみ合い、直近は全体波乱相場に巻き込まれたが、実態見直しから切り返し急で2000円台半ばを目指す動きに。

◎ベガコーポレーション <3542> [東証G]

 ベガコーポは家具やインテリアなどに特化したeコマース事業を「LOWYA」ブランドで展開するほか、実店舗での展開にも取り組み新規客の獲得につなげている。若年の女性層を対象とした低価格品を主流とし、海外ユーザーをターゲットとした越境ECプラットフォームでも優位性を持つ。ここ単価上昇効果に加え、広告宣伝費抑制などの合理化努力が実り収益体質が急速に向上している。営業利益は24年3月期に前の期比2.3倍化したが、25年3月期も高成長を維持、同利益は前期比56%増の12億円を計画する。直近発表した第1四半期の決算は営業損益が2億200万円(前年同期は3400万円の赤字)と黒字転換を果たしている。株価は3月8日に1312円の年初来高値をつけた後調整局面に移行したものの、7月8日に618円の直近安値形成後はジリジリと水準を切り上げる展開に。目先荒い値動きとなったが上放れを示唆している。PER11倍台で割高感に乏しく、20年8月に4000円台で高値をつけるなど天井も高い。

◎日東紡績 <3110> [東証P]

 日東紡は繊維メーカーの老舗だが、多角化推進により現在はグラスファイバーを主力商品に電子部品や建築資材向けで需要を捉えている。近年の生成AI市場拡大などで膨大化する情報処理ニーズを追い風に、業績は絶好調に推移している。国策として進めるデータセンターの増設需要が旺盛であり、半導体やAIサーバーなどのネットワーク機器向けに、付加価値の高いスペシャルガラスが高水準の伸びを示している。25年3月期業績は営業利益段階で従来予想の125億円から150億円(前期比79%増)に大幅上方修正した。24年3月期の営業72%増益に続く高変化で、今期は07年3月期に記録した113億7900万円を大きく上回り、18年ぶりのピーク利益更新となる見通しにある。株価は全体相場のリスクオフに引きずられ8月5日に4200円台まで売り込まれたが、大底確認から時価は5700円台まで回復した。5日・25日移動平均線のゴールデンクロスが目前で、ここからリバウンド相場が本格化する公算が大きい。

◎TOKYO BASE <3415> [東証P]

 T-BASEは日本ブランドに特化したアパレルを展開しており、衣料品セレクトショップでファッション性の高い若年層をターゲットとした「STUDIOUS」や、国内ファッションブランド商品を取り扱う「UNITED TOKYO」などを手掛けている。国内では訪日外国人の急増を背景にインバウンド特需の追い風を享受している。また、海外は中国に出店しニーズを捉えている。このほか、店舗展開だけでなくeコマースでも実績が高い。業績面では利益急拡大トレンドへの突入が鮮明だ。24年1月期は営業利益が前の期比4.1倍の8億8100万円を達成したが、続く25年1月期も前期比82%増の16億円を見込んでおり、過去最高を更新する見通し。株価300円未満は数年来の大底圏といってよく、業績変化率を考慮すれば中期スタンスで絶好の仕込み場となっている可能性が十分にある。株式需給面では350円近辺まで滞留出来高が多く上値が重いものの、そこをクリアすれば戻り売り圧力から解放されそうだ。

◎ルネサンス <2378> [東証P]

 ルネサンスは総合スポーツクラブ大手でフィットネス、スイミング、テニスなどのスクールを手掛け、介護・リハビリ分野にも注力している。国内は首都圏中心に温浴施設などを付帯した複合型の大型施設を運営、海外ではベトナムで積極展開を図り業容拡大が続いている。スポーツクラブ各社はコロナ禍で一様に多大なダメージを被ったが、同社は24年3月期から回復色を鮮明としており、会費の値上げ効果浸透に加え、買収子会社のスポーツオアシスの収益寄与もあって、25年3月期は売上高が前期比44%増の630億円、営業利益も同43%増の18億円と大幅増収増益を予想。なお、24年4~6月期は営業利益段階で前年同期比8.6倍化と変化率が際立つ。株価は8月5日に900円トビ台まで売り込まれたが、その後の戻り足も速い。8月初旬の急落で開けた2つのマドを埋め、1000円トビ台をボックス下限とする強調展開が期待される。ここ値刻みこそ小幅ながら連騰が続いていたが、目先の上昇一服場面は狙い目となる。

株探ニュース