大敗で連覇は絶望的に…ミラン指揮官、事実上の敗北宣言「我々にとってのスクデットはCL出場権だ」

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 ミランを率いるステファノ・ピオリ監督が、29日に行われたセリエA第20節サッスオーロ戦を振り返った。同日、イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』が伝えている。

 セリエAで3試合未勝利と足踏みが続くミランは、首位をひた走るナポリとの勝ち点差が「12」に。連覇に向けて、崖っぷちに追い込まれつつある“ロッソネロ”は、第20節でサッスオーロと対戦した。ホームで悪い流れを断ち切りたいミランだったが、17位に沈むサッスオーロに5失点。FWオリヴィエ・ジルーとFWディヴォック・オリジが意地を見せたものの、2−5の大敗を喫し、スクデット戴冠に黄信号が灯っている。

 今節も首位のナポリは勝利し、ついに勝ち点差は「15」にまで開いたミラン。セリエA連覇は絶望的な状況になりつつある中で、ピオリ監督は「失望を感じるが、いつまでも失望していては何も始まらない。ここ数試合、我々のパフォーマンスは苦戦を強いられている。この状況を改善し、対応しなければ。おそらくもう、タイトルは難しいだろ。我々にとってのスクデットは、チャンピオンズリーグ出場権を確保することだ」と事実上の“敗北宣言”を口にするとともに、現実的な目標にシフトするようだ。

 また、ピオリ監督は「ローマ戦以降、技術的にも精神的にも、それほど良いパフォーマンスができていない。ここ数日のトレーニングは、パフォーマンス、集中力という点では最高だったよ。それでも今、我々は平手打ちを食らった途端に、反応できなくなってしまう」とピッチ上での柔軟性に欠けることを指摘しつつ、「これまでとは違い、冷静さを失っていることは理解している。まだ、良いシーズンを送れるということを示し、(リーグ戦で)チャンピオンズリーグ圏内到達を目指す。私は、クラブとともに最善の決断を下すつもりだ。来週の(ミラノ・)ダービーでは、この状況から脱却したい」と5位からの巻き返しに向けて、意気込みを語っている。