12日の日曜日には、ロンドン五輪が終了する。

各局の五輪中継も終盤に入ってきて、それなりにこなれた人間関係が出来てきた。

フジテレビは小倉智昭と三宅正治が、飲み友達のように仲良くなっている。

試合が終わったら、相当飲んでいるんじゃないかと思わせる。

三宅は涙もろくなっているが、ひょっとするとホームシックではないかと思う。

注目されたNHKの年の差ペア。工藤三郎アナと山岸舞彩は、妙に息があってきた。

テムズ河畔での五輪会場をバックにした中継は、何か年齢差夫婦の新婚旅行でも見ているようだ。

それはそれでいいのだが…。

三宅アナも工藤アナも、スポーツアナとして、局を代表する存在だ。

技術も見識も経験も、若いアナの追随を許さないはずだ。

こういうベテランアナの手練れの実況を、ロンドンの晴れ舞台で聞きたいと思うのは、私だけだろうか。

女子レスリングの決勝のように、立ち上がりからテンションが上がりまくって、最後はうわごとのように同じ言葉を連呼する中継や、競泳のように声が裏返って聞きづらい中継を聞くにつけ、大舞台でもゆったり構えたベテランの“名演”が聞きたいと思う。

小倉さんと仲良くなった三宅アナや、若いお姉ちゃんとの距離が縮まった工藤アナは、まんざらでもない顔だが、彼らにもっと「仕事」をさせたかったと思う。