スポニチ

写真拡大

 ボクシングで2階級を制した元世界王者の井岡弘樹氏(57)が6日、大阪市内で初のライブを開催し、ジャズシンガーだった絵美夫人(54)が作詞作曲したブルース「酒はいらん」を歌唱した。

 「歌はまあまあ。でも楽しかった」。プロ3戦目で初めて大阪でリングに上がり、2回KO勝ちした1986年3月以来40年ぶりの地元デビュー戦を満喫した。

 井岡氏はここ10年近く、アルコール依存症と闘病した。昨年10月18日、慢性的な飲酒を原因とする食道静脈瘤(りゅう)の破裂で救急搬送。「命は本人の自己治癒力次第。覚悟して下さい」と医師が絵美夫人に告げた危機的事態。入院は実に4回目だった。

 当時は自宅マンション下のコンビニでお酒を購入し、トイレットペーパーやバスタオルにくるんで自宅へ持ち帰ったと回想。絵美夫人らに見つからないように飲酒するためだった。飲酒は慢性化し、酔って冷蔵庫の生卵を台所にまき散らすこともあった。絵美夫人は家族とマンションを離れ、自家用車や経営するジムで夜を明かすこともあったという。

 倒れた昨年10月以来、酒を断ったという井岡氏は断酒会に参加する。この日、その断酒会仲間が応援に訪れ、「お顔が違う。生き生きしている」と回復ぶりを証言した。井岡氏は今後、ジム経営と共に歌手活動、また自らの体験を広く伝えるための講演活動にも力を注ぐという。

 イベント中、井岡氏は先月2日、日本男子初の5階級制覇を目指し、WBC世界バンタム級王座に挑んだが12回判定負けしたおいの一翔(37=志成)にも言及。「(眼窩底)骨折したのに勇気があった。勇気と力をもらった」と激闘を称えていた。