「スクール☆ウォーズ」でも描かれた伝説の大敗、山口先生の「悔しくないんか」の言葉今も鮮明に
「出会っていなければ」「人生を変えてくれた」「今の私が」…教え子ら惜別
京都市立伏見工業高(現・京都工学院高)のラグビー部元監督で、人気ドラマのモデルにもなった山口良治(やまぐち・よしはる)氏が29日、脳梗塞(こうそく)のため死去した。
83歳だった。
突然の悲報に、教え子や関係者には感謝と惜別の声が広がった。
山口さんが伏見工業高ラグビー部監督に就任した年に入学した蔦川譲さん(66)は、最初の公式戦で強豪・花園高(京都)に0―112で大敗後、山口さんに「悔しくないんか」と迫られたことを鮮明に覚えている。中学時代は授業を抜け出すなど素行が悪かったというが、後に自身も別の高校のラグビー部監督を務めた。「先生と出会っていなければ、今の自分はなかった」と話した。
1980年度の全国優勝時に平尾誠二さんとハーフ団を組んだ高崎利明さん(64)は、山口さんの後任監督を任された。「私の人生を変えていただいた人。(指導者としても)山口先生に近づこうとずっと思っていた」と悼んだ。
東京都港区の秩父宮ラグビー場では30日、ラグビー・リーグワンプレーオフ準決勝が行われ、京都工学院高出身のコベルコ神戸スティーラーズ・上村樹輝選手(23)は左腕に喪章代わりに黒色のテープを巻いて試合に臨んだ。後半にトライを決めるなど勝利に貢献し、「山口先生が作り上げてくれた素晴らしい環境があったから今の私がある」と感謝した。
京都工学院高ラグビー部は、31日に京都市内で京都府高校総体の試合に臨む。山口さんも観戦に訪れる予定だったといい、田中琉翔主将(3年)は「伝統の『赤黒ジャージー』の強さを復活させ、勝利する姿を山口先生に見ていてもらいたい」と必勝を誓った。
