嵐5人がテレビCMに残した存在感 酒場の大将、宇宙人店員…活動終了を前に注視データランキングで振り返る
●どのCMが視聴者の視線をくぎづけにしたのか
5月31日をもってグループとしての活動を終了する国民的アイドルグループ「嵐」。メンバー個々での今後の歩みにも大きな注目が集まる中、これまでのテレビCMでは一体どのような活躍を見せていたのかを、視聴データを独自に取得・分析するREVISIOのアテンションデータで振り返る。
今回は、CMクリエイティブを評価するREVISIOの独自指標「Cスコア」(※)を基に、メンバーごとにどのCMが視聴者の視線をくぎづけにしたのか、ランキング形式(※)で詳しくひも解いていく。
(※)「Cスコア」…放送枠の平均的なCMの視られ方に対して、どれくらいよく視られたかを評価する相対指標。時間帯や放送局の影響を極力排除して、クリエイティブの横比較ができる。
(※)「アテンションランキング」…地上波関東キー局で放送されたテレビCMを対象に、クリエイティブの評価指標「Cスコア(クリエイティブスコア)」を基に作成。Cスコアが高いほど、アテンション(=注視)を獲得していた(視聴者の目線を画面にくぎづけにしていた)CMであることがわかる。

「嵐」メンバーCMアテンションランキング
○出演本数1位は二宮和也
まずは、2020年10月から約5年半の間で、各メンバーがどれだけのテレビCMに出演したのか、総本数を比較してみる。

1位:二宮和也(94本)
2位:櫻井 翔(62本)
3位:相葉雅紀(46本)
4位:松本 潤(18本)
5位:大野 智( 3本)
圧倒的な出演本数で1位に輝いたのは二宮和也(94本)。二宮のCM出演業種を調べてみると、飲料、酒類、外食、通信、金融、日用品など約17業種(※REVISIOのデータ上業種の設定がない企業は除く)で起用されている。映画やドラマへの出演に加え、親しみやすいキャラクターからバラエティ番組でも活躍している二宮は、多数の企業の顔として起用されていることが分かる。
続く2位の櫻井翔(62本)、3位の相葉雅紀さん(46本)も非常に多くの本数に出演しており、嵐のメンバーはグループとしての活動休止中も高い露出を維持している。
○二宮和也:酒場の大将にVTuber…多様な役柄をこなし視聴者をくぎづけに

ここからは、各メンバーごとに、出演CMにおけるCスコア上位CMを紹介する。視聴者が思わず画面に見入ってしまったCMは一体何だったのか。
嵐のメンバーの中で、最も多くのCMに出演している二宮。本数だけでなく、上位のCMは非常に高いCスコアを叩き出しており、視聴者を画面にくぎづけにするパワーも抜群だ。コミカルなキャラクターから、誠実でシリアスな役柄まで演じ分ける高い演技力とバラエティ番組やYouTube(『よにのちゃんねる』)などで見せる誰とでもフラットに接するコミュニケーション能力は、CMにおいても大きな武器になっているのだろう。
CM出演本数94本のうち、Cスコアトップ10を確認してみると、金融・日用品・酒類・通信・ゲームアプリと起用業種は様々あることがわかる。

さらに各CMで演じるキャラクターも多種多様。今年放送されたCMで、「酒場の大将」を演じたサントリー「こだわり酒場『あの大将の酒場』篇15秒」を、REVISIOのAIクリエイティブレビューで作成したレポートで振り返ってみる。
レポート内の「Cスコア時系列」は、1秒ごとのCスコア推移を波形で表している。Cスコアの平均値は100であることを踏まえると、本CMは15秒の中で一度も100を下回ることなく、常に平均よりも高く視聴者に注視されていたCMであることがわかる。
実はCMの冒頭、二宮は後ろ姿で誰だかわからない。しかし4秒目付近で二宮の顔が映し出されると、Cスコアは上昇。二宮のタレントパワーが視聴者の視線を惹きつけたということだろう。
●「ギャップ」を生かした作品も多くランクイン
○櫻井翔:知的な印象とのギャップ!? セブンイレブンのCMが全体トップの「117」を記録

知的な印象から誠実なテーマのCMも多い櫻井だが、1位はユニークな演出のCMだった。
セブンイレブン「揚げ鶏『宇宙人あらわる〜ミッション!?』篇30秒」がCスコア117という非常に高い数値を記録した。櫻井といえば、報道番組のキャスターで確立された知的なイメージがあり、商品の効能や信頼性に強い説得力を生み出す力があることから、自己管理・ヘルスケア系のCMへの出演が多い印象だ。しかし、1位を獲得したセブンイレブンのCMで櫻井が演じるのはなんと「宇宙人のコンビニ店員」。このあり得ない設定が、櫻井が持つイメージとのギャップを生み出し、視聴者の興味を強く惹きつけたのかもしれない。
○相葉雅紀:親しみやすいキャラクターを生かした演出で視聴者を惹きつける

動物番組や料理番組などへの出演時には、良い意味でアイドルらしからぬ親しみやすさを見せてくれる相葉。誰からも愛されるキャラクターで、食品や日用品など消費財のCMに出演し高スコアを獲得している。
「焼肉のたれ」を美味しそうに食べる姿や、「ソフラン」の清潔感あふれるCMシリーズが上位にランクイン。櫻井と共演しているセブンイレブンのCMで見せるコンビニ店員の姿も様になっている。相葉さんの持つイメージとCMの演出がうまくリンクして、視聴者に刺さっていることがデータにも表れている。
○松本潤:“スペシャリスト”なイメージにマッチしたCMが高スコアを獲得

松本潤は、嵐のライブ演出を手掛けることで知られ、こだわりの強さを感じさせるコメントを数多く残している。俳優としてはストイックな役作りで知られるなど、”スペシャリスト”といったイメージを持つ視聴者が多いのではないだろうか。
1位を獲得した「佐川急便『NEXT! SAGAWA 輸出に正解を』篇30秒」の冒頭、スーツ姿の松本が暗闇の中倉庫に向かって歩く後ろ姿はまるでLIVEの1シーンかのよう。配送スタッフがきびきびと動く姿と松本のスタイリッシュな佇まいがリンクする。視聴者が持つ松本のイメージがマッチしてアテンションを獲得できたCMクリエイティブだと言えるだろう。
○大野智:活動休止直前の出演CMで見せたコミカルな演技が視聴者を魅了

今回の調査期間の多くが活動休止中だった大野の出演CM本数は3本と少ないものの、そのうち2本が平均を超えるCスコアを獲得している。
1位・2位にランクインしたAJINOMOTO オリーブオイルのCMでは、アメリカの人気アニメーション「ポパイ」とコラボレーション。大野が「さとしポパイ」に扮しポパイの恋人・オリーブと共演している。アニメの世界観を生かして役を演じ切る姿は、大野の代表作ともいえる実写版『怪物くん』での演技を彷彿とさせ、視聴者をくぎづけにした。
こうして5人のCMをそれぞれ振り返ってみると、上位にランクインしたCMには、個々のキャラクターのイメージにぴったりマッチした作品はもちろん、あえてそのイメージを覆すような「ギャップ」を生かした作品も多くランクインしていることが分かる。
イメージ通りの姿に魅了され、あるいは予想外の姿に思わず引き込まれてしまう――。これは、私たち視聴者がメンバーそれぞれの「個性」や「らしさ」を、あらかじめ深く認知しているからこそ成立する現象だ。
特定の層だけでなく、日本中の幅広い年代にまで5人のキャラクターがしっかりと浸透していることこそが、嵐が名実ともに「国民的グループ」と呼ばれ、愛され続ける理由なのではないだろうか。
これからそれぞれの道を歩んでいく5人が、個々のフィールドで魅せる新たな輝きにも、引き続き大注目だ。

REVISIO 独自開発した人体認識センサー搭載の調査機器を一般家庭のテレビに設置し、「テレビの前にいる人は誰で、その人が画面をきちんと見ているか」がわかる視聴データを取得。広告主・広告会社・放送局など国内累計200社以上のクライアントに視聴分析サービスを提供している。本記事で使用した指標「注目度」は、テレビの前にいる人のうち、画面に視線を向けていた人の割合を表したもので、シーンにくぎづけになっている度合いを示す。 この著者の記事一覧はこちら
5月31日をもってグループとしての活動を終了する国民的アイドルグループ「嵐」。メンバー個々での今後の歩みにも大きな注目が集まる中、これまでのテレビCMでは一体どのような活躍を見せていたのかを、視聴データを独自に取得・分析するREVISIOのアテンションデータで振り返る。
今回は、CMクリエイティブを評価するREVISIOの独自指標「Cスコア」(※)を基に、メンバーごとにどのCMが視聴者の視線をくぎづけにしたのか、ランキング形式(※)で詳しくひも解いていく。
(※)「アテンションランキング」…地上波関東キー局で放送されたテレビCMを対象に、クリエイティブの評価指標「Cスコア(クリエイティブスコア)」を基に作成。Cスコアが高いほど、アテンション(=注視)を獲得していた(視聴者の目線を画面にくぎづけにしていた)CMであることがわかる。

○出演本数1位は二宮和也
まずは、2020年10月から約5年半の間で、各メンバーがどれだけのテレビCMに出演したのか、総本数を比較してみる。

1位:二宮和也(94本)
2位:櫻井 翔(62本)
3位:相葉雅紀(46本)
4位:松本 潤(18本)
5位:大野 智( 3本)
圧倒的な出演本数で1位に輝いたのは二宮和也(94本)。二宮のCM出演業種を調べてみると、飲料、酒類、外食、通信、金融、日用品など約17業種(※REVISIOのデータ上業種の設定がない企業は除く)で起用されている。映画やドラマへの出演に加え、親しみやすいキャラクターからバラエティ番組でも活躍している二宮は、多数の企業の顔として起用されていることが分かる。
続く2位の櫻井翔(62本)、3位の相葉雅紀さん(46本)も非常に多くの本数に出演しており、嵐のメンバーはグループとしての活動休止中も高い露出を維持している。
○二宮和也:酒場の大将にVTuber…多様な役柄をこなし視聴者をくぎづけに

ここからは、各メンバーごとに、出演CMにおけるCスコア上位CMを紹介する。視聴者が思わず画面に見入ってしまったCMは一体何だったのか。
嵐のメンバーの中で、最も多くのCMに出演している二宮。本数だけでなく、上位のCMは非常に高いCスコアを叩き出しており、視聴者を画面にくぎづけにするパワーも抜群だ。コミカルなキャラクターから、誠実でシリアスな役柄まで演じ分ける高い演技力とバラエティ番組やYouTube(『よにのちゃんねる』)などで見せる誰とでもフラットに接するコミュニケーション能力は、CMにおいても大きな武器になっているのだろう。
CM出演本数94本のうち、Cスコアトップ10を確認してみると、金融・日用品・酒類・通信・ゲームアプリと起用業種は様々あることがわかる。

さらに各CMで演じるキャラクターも多種多様。今年放送されたCMで、「酒場の大将」を演じたサントリー「こだわり酒場『あの大将の酒場』篇15秒」を、REVISIOのAIクリエイティブレビューで作成したレポートで振り返ってみる。
レポート内の「Cスコア時系列」は、1秒ごとのCスコア推移を波形で表している。Cスコアの平均値は100であることを踏まえると、本CMは15秒の中で一度も100を下回ることなく、常に平均よりも高く視聴者に注視されていたCMであることがわかる。
実はCMの冒頭、二宮は後ろ姿で誰だかわからない。しかし4秒目付近で二宮の顔が映し出されると、Cスコアは上昇。二宮のタレントパワーが視聴者の視線を惹きつけたということだろう。
●「ギャップ」を生かした作品も多くランクイン
○櫻井翔:知的な印象とのギャップ!? セブンイレブンのCMが全体トップの「117」を記録

知的な印象から誠実なテーマのCMも多い櫻井だが、1位はユニークな演出のCMだった。
セブンイレブン「揚げ鶏『宇宙人あらわる〜ミッション!?』篇30秒」がCスコア117という非常に高い数値を記録した。櫻井といえば、報道番組のキャスターで確立された知的なイメージがあり、商品の効能や信頼性に強い説得力を生み出す力があることから、自己管理・ヘルスケア系のCMへの出演が多い印象だ。しかし、1位を獲得したセブンイレブンのCMで櫻井が演じるのはなんと「宇宙人のコンビニ店員」。このあり得ない設定が、櫻井が持つイメージとのギャップを生み出し、視聴者の興味を強く惹きつけたのかもしれない。
○相葉雅紀:親しみやすいキャラクターを生かした演出で視聴者を惹きつける

動物番組や料理番組などへの出演時には、良い意味でアイドルらしからぬ親しみやすさを見せてくれる相葉。誰からも愛されるキャラクターで、食品や日用品など消費財のCMに出演し高スコアを獲得している。
「焼肉のたれ」を美味しそうに食べる姿や、「ソフラン」の清潔感あふれるCMシリーズが上位にランクイン。櫻井と共演しているセブンイレブンのCMで見せるコンビニ店員の姿も様になっている。相葉さんの持つイメージとCMの演出がうまくリンクして、視聴者に刺さっていることがデータにも表れている。
○松本潤:“スペシャリスト”なイメージにマッチしたCMが高スコアを獲得

松本潤は、嵐のライブ演出を手掛けることで知られ、こだわりの強さを感じさせるコメントを数多く残している。俳優としてはストイックな役作りで知られるなど、”スペシャリスト”といったイメージを持つ視聴者が多いのではないだろうか。
1位を獲得した「佐川急便『NEXT! SAGAWA 輸出に正解を』篇30秒」の冒頭、スーツ姿の松本が暗闇の中倉庫に向かって歩く後ろ姿はまるでLIVEの1シーンかのよう。配送スタッフがきびきびと動く姿と松本のスタイリッシュな佇まいがリンクする。視聴者が持つ松本のイメージがマッチしてアテンションを獲得できたCMクリエイティブだと言えるだろう。
○大野智:活動休止直前の出演CMで見せたコミカルな演技が視聴者を魅了

今回の調査期間の多くが活動休止中だった大野の出演CM本数は3本と少ないものの、そのうち2本が平均を超えるCスコアを獲得している。
1位・2位にランクインしたAJINOMOTO オリーブオイルのCMでは、アメリカの人気アニメーション「ポパイ」とコラボレーション。大野が「さとしポパイ」に扮しポパイの恋人・オリーブと共演している。アニメの世界観を生かして役を演じ切る姿は、大野の代表作ともいえる実写版『怪物くん』での演技を彷彿とさせ、視聴者をくぎづけにした。
こうして5人のCMをそれぞれ振り返ってみると、上位にランクインしたCMには、個々のキャラクターのイメージにぴったりマッチした作品はもちろん、あえてそのイメージを覆すような「ギャップ」を生かした作品も多くランクインしていることが分かる。
イメージ通りの姿に魅了され、あるいは予想外の姿に思わず引き込まれてしまう――。これは、私たち視聴者がメンバーそれぞれの「個性」や「らしさ」を、あらかじめ深く認知しているからこそ成立する現象だ。
特定の層だけでなく、日本中の幅広い年代にまで5人のキャラクターがしっかりと浸透していることこそが、嵐が名実ともに「国民的グループ」と呼ばれ、愛され続ける理由なのではないだろうか。
これからそれぞれの道を歩んでいく5人が、個々のフィールドで魅せる新たな輝きにも、引き続き大注目だ。

