Googleの従業員数百人が2026年4月27日に、スンダー・ピチャイCEOに対し「機密事項においてGoogleのAIを使用する国防総省との取引を拒否する」ことを求める書簡を送ったことが報じられています。

Google employees urge CEO to reject Pentagon AI deal

https://thehill.com/policy/technology/5851425-google-employees-oppose-pentagon-ai-deal/



Google employees ask CEO Sundar Pichai to bar classified military AI work - The Washington Post

https://www.washingtonpost.com/technology/2026/04/27/google-employees-letter-ai-pentagon/

アメリカのテクノロジー系メディアであるThe Informationは2026年4月16日に、Googleが国防総省とAIモデル「Gemini」を機密扱いの環境で展開できるようにする協定について交渉中であることを報じました。情報を明かした関係者によると、協定は国防総省がGeminiを「合法的な用途すべて」に対して使えるようになる内容だったとのこと。しかし、Googleは契約交渉中、適切な人間の監視と制御なしに、GoogleのAIが国内の大規模監視や標的設定を含む自律型兵器に使用されることを防ぐための追加条項を提案したそうです。

同様の提案はAnthropicが2026年2月頃に国防総省と交渉していた際にも挙がっており、Anthropicが「あらゆる合法的な使用」を許可しなければ契約を解除してAnthropicを「サプライチェーン上のリスク」に指定すると国防総省は脅しました。結果としてAnthropicのダリオ・アモデイCEOは「AIは大規模な国内監視や完全自律型兵器に使用されるべきではない」と主張して国防総省の要求を拒否する考えを示したことで、ドナルド・トランプ大統領はすべての政府機関に対してAnthropicの製品の利用停止を指示しました。

トランプ大統領が「Anthropicの左翼狂信者がアメリカ軍の制御を試みた」と主張し関係断絶を指示、ヘグセス国防長官はAnthropicを「サプライチェーンリスク」に指定へ - GIGAZINE



The Informationの報道を受けて、2026年4月27日にGoogle DeepMindとGoogle Cloudの従業員600人以上が署名した書簡がピチャイCEOに送られたと複数のメディアが報じました。書簡は、GoogleのAIを機密扱いで使用可能にする国防総省とのいかなる協定も締結しないよう、ピチャイCEOに求めるものです。

メディアに公開された書簡のコピーには「私たちは、AIが人類に利益をもたらすことを望んでいます。非人道的あるいは極めて有害な方法で使用されることは望んでいません。これには、致死性の自律型兵器や大規模監視などが含まれますが、それだけにとどまりません。Googleがそのような害悪と結びつかないことを保証する唯一の方法は、機密扱いのワークロードを一切拒否することです。そうしなければ、そのような利用が私たちの知らないところで、あるいは私たちの力で阻止できないまま行われる可能性があります」と記されています。



また、書簡では「AI開発に携わる者として、私たちはこうしたシステムが権力を集中させる可能性があり、また間違いを犯すこともあると認識しています。私たちは、この技術に深く関わっているからこそ、その最も非倫理的で危険な利用方法を明らかにし、防止する責任があると感じています」と従業員たちが語りました。

記事作成時点では、Googleはメディアからのコメント要請に応じていません。