年金暮らしで家賃「月7万円」。公営住宅に住み替えると住居費はどのくらい下がる? 家賃の目安や収入による違いはあるのでしょうか?

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年金収入のみで暮らしていると「月々の支出を少しでもおさえたい」と思うこともあるでしょう。住居費を下げるために公営住宅への住み替えを検討する人もいるかもしれません。   本記事では、公営住宅の家賃の決まり方や収入別の家賃目安を基に、民間賃貸から公営住宅に住み替えることで住居費がどのくらい下がるのかをまとめています。

公営住宅の家賃の決まり方

国土交通省によると、公営住宅の家賃は住宅の立地条件や規模、築年数などのほか、入居者の収入に応じて「家賃算定基礎額×市町村立地係数×規模係数×経過年数係数×利便性係数」で決められるようです。「家賃算定基礎額」は入居者の世帯収入ごとに表1のように定められています。
表1

収入分位 入居者世帯の収入(月額) 家賃算定基礎額 0%~10% 12万3000円以下 3万7100円 10%~15% 12万3000円超え15万3000円以下 4万5000円 15%~20% 15万3000円超え17万8000円以下 5万3200円 20%~25% 17万8000円超え20万円以下 6万1400円

出典:国土交通省住宅局「公営住宅制度の概要について」を基に筆者作成
「市町村立地係数」と「経過年数係数」は国土交通省により定められる数値、「規模係数」は住宅の合計床面積を70平方メートルで割った数値、「利便性係数」は事業主体により0.5~1.3の範囲で定められる数値です。

収入別の家賃目安

都営住宅を例に挙げて、所得金額ごとの家賃の目安を表2にまとめました。
表2

所得
区分 所得金額 2K・37平方メートル
平成19年建設の部屋の使用料 2DK・40平方メートル
平成20年建設の部屋の使用料
1区分 0円~162万8000円 2万円 2万2000円 2区分 162万8001円~185万6000円 2万3100円 2万5400円 3区分 185万6001円~204万8000円 2万6400円 2万9100円 4区分 204万8001円~227万6000円 2万9800円 3万2800円 5区分 227万6001円~261万2000円 3万4100円 3万7500円 6区分 261万2001円~294万8000円 3万9300円 4万3300円

出典:東京都住宅供給公社「使用料のしくみ」を基に筆者作成
表2は二人世帯の例で、家族の人数によって所得金額の上限・下限は変わってきます。

民間賃貸との家賃比較

今回は、年金暮らしで家賃月7万円の賃貸住宅に住んでいることが予想されます。
令和8年度の夫婦二人分の老齢基礎年金を含む標準的な厚生年金額は23万7279円なので、年間収入は284万7348円です。
都営住宅の場合は、65歳以上だと、年金収入額から110万円の公的年金等控除と10万円の特別控除を差し引いて所得金額に換算するため「284万7348円-110万円-10万円=164万7348円」になります。
表2に当てはめると「2区分」になるため、年金以外に収入がない場合は、2万円台の家賃で都営住宅に住める可能性があります。
家賃7万円の賃貸住宅からの住み替えにより、5万円近く住居費が下がることもあると考えてよいでしょう。

公営住宅の家賃は収入などの条件に応じて決まるため、7万円の家賃の賃貸住宅からの住み替えで5万円近く家賃が下がる可能性もある

公営住宅の家賃は入居者の収入などの条件に応じて決まるため、所得金額ごとの家賃の目安とあわせて確認しておく必要があります。
平均的な金額の年金を受給していてほかに収入がない場合の年間収入は夫婦二人で285万円程度なので、都営住宅の場合は「2区分」に該当し、2万円台の家賃で住める可能性があります。
7万円の家賃を払って賃貸住宅に住んでいるのであれば、都営住宅に住み替えることで月5万円近く住宅費を下げられるでしょう。
 

出典

国土交通省住宅局 公営住宅制度の概要について 5 家賃制度(4ページ)
東京都住宅供給公社 使用料のしくみ
厚生労働省 令和8年度の年金額改定についてお知らせします 年金額は前年度から国民年金(基礎年金)が1.9%の引上げ 厚生年金(報酬比例部分)が2.0%の引上げです(1ページ)
東京都住宅供給公社 年金所得
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー