評価を覆した村上宗隆が見せる“三冠王の打力” 元ヤ軍打撃コーチの懐疑論を米解説が一蹴!「失礼だ! 相手の4番手投手を確実に仕留めるのも野球」

開幕約1か月でハイペースで打ち続けている村上(C)Getty Images
「成功できないかもしれない」と嘆く指摘も
世間の見方を覆す怒涛の活躍が続いている。ホワイトソックスの村上宗隆だ。
野球人生の“念願”を叶えたルーキーイヤーの出足は最高そのものだ。5試合連続アーチを放った現地時間4月22日のダイヤモンドバックス戦までに24試合に出場している村上は、打率.256、10本塁打、19打点、長打率.622、出塁率.404、OPS1.026のハイアベレージをキープ。相変わらず空振り率41.7%(MLB平均25.0%)という“弱点”は同居しているものの、それを差し引いて余りあるパワーを発揮している。
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開幕当初は三振が悪目立ちし、「成功できないかもしれない」と嘆く指摘もあった。それでも徐々に本領を発揮し始めた村上の声価は、いまや高まる一方である。米野球専門サイト『Fan Graphs』は「この冬に市場に出た当初のムラカミに対する見方はごく単純なものだった。『驚異的なパワーを持ちながら、コンタクト率は極めて低い』というものだ」と回想。その上で「当時のスカウティングリポートの中には、『変化球は打てない』という指摘があったが、変化球に手を出さないことに関しては、すでにマスターし始めている」と変貌ぶりを指摘している。
2022年にNPB史上最年少で三冠王となった時のような抜群の対応力を発揮している村上。米メディアも舌を巻く打撃技術は十二分に評価に値すると言えるが、出る杭は打たれるというのが世の常。すでに米球界内では異論が噴出している。
2023年にヤンキースの打撃コーチも務めたショーン・ケイシー氏は、MLB公式ネット局『MLB Network』の番組内で「彼がホームランを誰から打ったのかを確認したが、ローテーションの1、2番手を務めるいわゆる“エース級”の投手ではなかった」と指摘。そして、重要な局面での打つ確率を増やすことを求めた。
「私は真のエリートと呼べる投手の球をもっと捉えられるかが気になっている。今のところは、そこまで打てていないからね。あれだけの契約を結んでいる以上、チームから頼りにされる局面で勝たないといけない時が来る」
「大物から打て」という“暴論”に元Wソックス監督は猛反発
たしかに、開幕から低打率が指摘されていた村上だけに、確率を上げることは一つの課題となる。しかし、OPS1.000を超えている打者に対する意見としては、いささか暴論のようにも思える。
ゆえに、「そのままでいい」と村上の現状を擁護する意見も目立っている。
2005年にホワイトソックスを世界一に導いた名将のオジー・ギーエン氏は、米イリノイ州地元局『Chicago Sports Network』のハイライト番組において、「彼は本物だ! 誰かの家を直撃するような当たりを打ってるじゃないか」と熱弁。そして、司会から「ケーシーのようなアナリストが『まだ大物投手から打っていない』と懐疑的な意見を言っていたりしている」とコメントを求められ、「それは彼に対して失礼だ」と猛反発した。
「あのバリー・ボンズのようにホームランを打ち続けるには、相手の4番手、あるいは5番手クラスの投手からもしっかり打たなきゃいけないんだ。それがホームランを量産するコツなんだ。もちろん、エース級の投手から良い打席を送ることも重要だが、3番手や4番手が出てきたら確実に仕留める。それも野球というゲームのポイントだ。
まぁ、具体的に調査してみるといいよ。ヨルダン・アルバレス(アストロズ)やアーロン・ジャッジ(ヤンキース)が、誰からホームランを打っているかをね。ムラカミが打っている相手と同じようなレベルの投手たちからもたくさん打っているはずだ。そもそも5試合連続で打つなんて、どうやって打つのか、見当もつかないよ」
まだまだ春先の出来事に過ぎない。それでも、年間67本という驚異的なペースで打ち続ける和製大砲ならば、いずれ「エース級」の投手も打ち砕く日が、必ず訪れるはずである。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
