大阪・関西万博開幕1周年イベント開催 ドローンショーでミャクミャクが夜空に
12日、大阪・関西万博開幕1周年イベントが万博記念公園(大阪府吹田市)で開かれ、万博を懐かしむファンで賑わった。夜には、会期中に万博会場で人気を集めたドローンショーが復活。公式キャラクター・ミャクミャクや大屋根リングが夜空に現れ観客から拍手が上がった。
ミャクミャクの人気はいまも健在で13日には初のグラビア写真が発売。同日、大阪市内の万博グッズ店では「お渡し会」が行われ、「本人」と対面し涙を流して喜んだファンも。公式グッズも大人気で万博閉幕後も全国10店舗で販売され売り上げは3月中旬時点で1291億円という。
また万博で見た未来の技術が今後生かされる例もあり、iPS細胞由来の心筋シートは先月、厚生労働省が製造・販売を承認。早ければ夏頃にも実用化の見込みだ。空飛ぶクルマは先月、国土交通省と経済産業省が合同でスケジュールを改訂。来年以降、一部地域で商用運行を開始し、30年代後半には日常の移動手段として定着するとされている。
施設やパビリオンの再利用も多く、オランダ館は淡路島にそのまま移設。ルクセンブルク館は、大阪府交野市に移築予定。「2億円トイレ」の一部は、大阪府河内長野市の植物園「府立花の文化園」に移設された。大屋根リングの木材は来年開催される横浜花博のモニュメントや能登半島地震の復興住宅などに活用される。
万博グルメも人気で、大阪・天王寺の百貨店「あべのハルカス近鉄本店」では8~13日まで「大阪・関西万博グルメパレード」が行われ、連日行列ができる大盛況だった。今後は、ドイツパビリオンのレストランが今夏に大阪で常設店としてオープン予定。世界70カ国・地域の料理で話題を呼んだ「くら寿司大阪・関西万博店」も5月中旬に「くら寿司メモリアル店なんば千日前」としてオープンする。
このように万博のレガシーは脈々と継承されているが、その反面、課題も残っている。一つは一部パビリオンの解体工事の遅れ。パビリオンは13日に撤去期限を迎えたが、民間パビリオンも含め複数棟は間に合わず、7月まで期限が延長された。
パビリオン関連では、建設をめぐる工事費の未払い問題も解決していない。11カ国の工事に関わった複数の下請け業者が元請け業者などに未払いを訴えており、一部は訴訟になっている。
万博会場で走っていた大阪メトロ購入のEVバス約190台が屋外に放置されている問題もある。万博期間中、ブレーキの不具合などが発生し、所有する190台のうち35台がリコール対象に。当初、大阪メトロは路線バスに転用予定だったが、安全性確保は困難として190台すべて使用しないと決定。購入にあたり国や大阪府市などが補助金を交付したが、大阪メトロは補助金を返還する方針とともに、製造元の「EVモーターズジャパン」に購入代金の返還を求める方針も固めている。しかし一方で、EV社は14日に民事再生法の適用を申請しており、先行きは不透明だ。
開幕1周年で盛り上がった万博だが、残された課題の行方も気になるところだ。
