何と一緒に飲むと「高タンパク・低脂質」の効果を下げる?効率的な摂取法を管理栄養士が解説!
高たんぱく食が適している人の特徴と摂取のコツは?メディカルドック監修医が、運動習慣がある人や減量中の人向けの活用法、代謝を助ける栄養素を詳しく解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「高タンパク・低脂質な食べ物」はご存知ですか?効率的な摂取方法も管理栄養士が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修管理栄養士:
中岡 紀恵(管理栄養士)
短大卒業後、20年以上経って栄養士の職に就く。給食受託会社に勤務しながら管理栄養士の資格を取得。栄養指導に携わりたいという思いから、病院に転職。現在は慢性期病院で栄養指導、入院患者様の栄養管理、給食管理等を担当。生涯現役で、栄養相談を通じてたくさんの人を健康に導くのが夢であり、目標でもある。
「タンパク質」とは?

たんぱく質は、人間の体を作るために欠かせない「三大栄養素」のひとつです。筋肉・内臓・皮膚・髪・爪など、体のさまざまな部分の材料となるほか、ホルモンや酵素、免疫物質など体を調整したり守ったりする働きを持っています。
たんぱく質は主に「アミノ酸」が20種類つながってできています。組み合わせや並び方によって、体の中で異なる働きを持つ約10万種類ものたんぱく質が作り出されます。
アミノ酸のうち9種類は体内で作ることができず、食事から摂る必要があるため「必須アミノ酸」と呼ばれています。
「脂質」とは?

脂質とは、「水に溶けず、油などの有機溶媒に溶ける性質を持つ栄養素」のことです。たんぱく質と同じ三大栄養素のひとつです。脂質はエネルギー源になるだけでなく、細胞膜を作ったり、ホルモンの材料としても働きます。1gあたり9kcalと、糖質やたんぱく質よりも多くのエネルギーを生み出すことができます。n-6系脂肪酸とn-3系脂肪酸は体内で合成できず、欠乏すると皮膚炎などが発症します。したがってこれらは、必須脂肪酸と呼ばれています。
タンパク質の一日の摂取量

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」による推奨量は以下の通りに設定されています。
成人男性(18~64歳) 65g/日
成人女性(18~64歳)50g/日
妊婦(初期)50g/日(中期)55g/日(後期)75g/日 授乳婦70g/日
目標量の設定もされていて、成人男女とも一日のエネルギー摂取量の13~20%とされています。妊婦(初期・中期)の目標量は成人女性と同じですが、妊婦(後期)及び授乳婦は15~20%エネルギーとされています。
脂質の一日の摂取量

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」による脂質の目標量は、一日のエネルギー摂取量の20~30%とされています。ただし、個人の年齢、性別、活動レベルにより適切な範囲は異なります。脂質の一部を構成する脂肪酸の中には体内で合成することが出来ず、食事から摂らなければならない必須脂肪酸(n-6系・n-3系)があります。一方で摂りすぎると循環器疾患の危険因子となる脂質(特に飽和脂肪酸)の上限を超えないよう、また必須脂肪酸の目安量を下回らないよう摂取量が定められています。
飽和脂肪酸のエネルギー比率7%以下(成人男性・女性18~64歳)
妊婦・授乳婦も同じ値となります。
n-6系脂肪酸 12~11g/日(成人男性18~64歳)・9g /日 (成人女性18~64歳)
n-3系脂肪酸 2.2~2.3g/日 (成人男性18~64歳)・1.7~1.9g/日(成人女性18~64歳)
妊婦・授乳婦も同じ値となります。
高タンパク・低脂質な食生活が向いている人の特徴

スポーツや筋トレをしてる
筋肉の合成や維持にたんぱく質が不可欠なため、筋肉量を増やしたい人やトレーニングをしている人にとって、高たんぱく・低脂質食は最適です。
ダイエットをしている
満腹感が持続しやすく、摂取カロリーを控えながらも、筋肉量を減らさずに体脂肪を減らせるため、健康的に痩せたい人向きです。
生活習慣病を予防・改善したい
脂質の摂りすぎによる中性脂肪や悪玉コレステロールの増加を防ぐため、脂質異常症や肥満、糖尿病など生活習慣病リスクが気になる人にもおすすめです。ただし、腎疾患など特定の持病がある場合は、医師に相談が必要です。
高タンパク・低脂質な食品の効率的な摂取方法

高タンパク・低脂質な食品と一緒に摂取すると効果を高める栄養素・食品
ビタミンB6を含む食材と高たんぱくな食材を組み合わせることで、たんぱく質の代謝を助けて効果的に利用できます。鱈のガーリックパン粉焼きや、鶏むね肉とパプリカのグリルなどがおすすめです。
高タンパク・低脂質な食品と一緒に摂取すると効果を下げる栄養素・食品
タンニンを多く含む食品(渋みの強いお茶や赤ワインなど)は、鉄分の吸収を妨げることが知られています。
一方で、タンパク質そのものの吸収を大きく阻害するという明確な科学的根拠は乏しいため、通常の食生活で過度に心配する必要はありません。
ただし、食事と同時に渋みの強い飲み物を大量に摂ると胃腸に負担がかかる場合もあるため、バランスを意識した摂取が望ましいでしょう。
高タンパク・低脂質な食品の効果を高める摂取タイミング
運動直後に摂取すると、筋肉の修復や成長を促進できるため、速やかにたんぱく質を補給することが最も相乗効果が高いという研究結果も報告されています。プロテインドリンクやプロテインバーなどが手軽で摂りやすいのでおすすめです。それが難しい場合や運動習慣があまり取れない方は、一度にたくさん摂るより、1日3回以上に分けてこまめに摂ると効率よく筋肉合成が続きます。
「高タンパク・低脂質」についてよくある質問

ここまで高タンパク・低脂質な食べ物などを紹介しました。ここでは「高タンパク・低脂質」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
低脂質高タンパクな肉について教えてください。
中岡 紀恵
100gあたり、「鶏むね肉(皮なし)」たんぱく質23.3g、脂質1.9g、「ささみ」たんぱく質23.9g、脂質0.8g、「豚ヒレ肉(赤身)」たんぱく質22.2g、脂質3.7gと、他の肉と比べて低脂質高たんぱくとなっています。焼く、蒸すなど調理法を工夫することで、より効率的に栄養素が摂取出来るようになるでしょう。
編集部まとめ
「高たんぱく・低脂質」といえばアスリートの食事と思われる方も多いのではないでしょうか?たんぱく質も脂質も私たちが生きていく上で、欠かすことが出来ない重要な栄養素です。「高たんぱく・低脂質」の食事は、アスリートだけではなく、私たちにも生活習慣病の予防や美容や健康の維持など、たくさんの効果が期待できるとされています。炭水化物やビタミン、ミネラルなど他の栄養素もバランス良く摂取することも大切です。ご自身に合った方法で、取り入れてみられると良いでしょう。
「タンパク質と脂質」と関連する病気
「タンパク質と脂質」と関連する病気は6個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
循環器系の病気
脂質異常症高LDL-コレステロール血症
循環器疾患(冠動脈疾患含む)
内科の病気
肥満
腎機能障害
糖尿病「タンパク質と脂質」と関連する症状
「タンパク質と脂質」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
皮膚炎
発育不良
肌や髪の乾燥
体力・免疫力の低下
サルコペニア
フレイル
参考文献
「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書|厚生労働省
食品成分データベース
たんぱく質|厚生労働省
