【中川安奈のFRIDAYReport】憧れの先輩・神田愛花と語る「これからのアナウンサー」

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フリーアナウンサー1年目の中川安奈(32)が各界の著名人に教えを請う不定期新連載。初回ゲストは本誌連載が4年目に突入した神田愛花さん。NHK出身同士で共通点の多い先輩に学ぶこととは――。

合コン・恋愛・結婚感

中川:神田さんは連載で「合コンによく行っていた」と書かれていますが、そのあたりお伺いしていいですか。

神田:合コンは本当に自分を鍛錬できる場でしたね。でもアンナちゃんは行く世代じゃないんじゃない?

中川:いえ、私も行っていた時期あります。フリーになる1年前とか。

神田:そうよね。マッチングアプリは?

中川:してないですね。出会っても付き合わずに悪口書かれたら嫌じゃないですか。あと私、合コンはNHKの人とは行ったことがないんですよ。

神田:えー! 先輩が紹介してくださる合コン話が一番安全じゃない。

中川:学生時代の友達とか、他局の友達とご飯に行くことが多かったです。でも数を重ねてくると男性に求める理想像とか固まってきちゃったりしません?

神田:信じてもらえないかもなんですけど、そもそも出会いを求めて行ってなかったんですよね。NHKは全国転勤があるから、恋愛をすると転勤が嫌になってしまうかもって。

中川:NHKにいた9年間ずっとですか? でもその間彼氏は?

神田:大学時代からお付き合いしていた方と最初の何年間は続きましたけど、それ以降は誰もいないです。

中川:そうなんですか!

神田:だって支障出るじゃん、仕事に。

中川:出ます!

神田:でしょ? 逆にアンナちゃんは?

中川:全然、彼氏とかいたタイプです。

神田:誰? どういう人?

中川:一緒にいる時間を大切にしたいので遠距離恋愛が苦手で……。思い返すと転勤のたびにお別れがあり、新たな出会いがあり、という感じでした。

神田:アグレッシブでかっこいいね。結婚は出会いの最初から意識している?

中川:いえ、していないです。ひとりでバリバリ働けた方が楽なので。いま32なんですけど、まあ30代後半までに結婚できたらいいかなくらいにいまも思っています。仕事もフリーになったばっかりで安定感はこれまでと全然違いますし。

フリーになって思うこと

神田:アンナちゃんはスタートからそんなに仕事があると逆に不安にならない?

中川:不安はもちろんあります。いまは物珍しさで声をかけていただいている部分も大きいと思うので。フリーになって10年以上経っても多彩な働き方をされている神田さんは唯一無二で憧れます。

神田:そう言っていただけるのはありがたいけど、たとえば誰かいまNHKにいらっしゃって辞めようかなって思っている女性アナウンサーみんなに伝えたいのは、憧れている人のいまだけを見ちゃダメだよってこと。私もこうやってお仕事をやらせていただいてますけど、本当に本当に声のかからない時代が8年とか平気であったんですよ。

中川:なるほど、輝いている部分だけ見てはいけないというのはアナウンサーに限った話ではないかもしれませんね。

神田:いただいたお仕事のなかで自分の個性が出せた時に、それを運よく誰かが見ていてくれて、そして別の機会に呼んでくださって。そういうことの積み重ねがあっていまがある。最初からバリバリできていたわけでは決してないんです。

中川:ちなみにフリーになったことを後悔されたことはないんでしょうか?

神田:それは一切ないんです。そのために1年悩んだから。後悔の気持ちが生まれるようなうちは辞められないと思って。

中川:では組織に属していた時のほうが良かったなと思うことはありますか?

神田:それは……失敗しても次がある、ということじゃないかな。

中川:あーそれ! 確かにそうですよね。

神田:誰かが守ってくれるし、困った時に相談する人がいる。飲みに行く人とか、同じ悩みを抱えている仲間がすごく近くにいて。あれは楽しかったなって思うことはありますね。

中川:確かに。利害関係みたいなことをあんまり考えずに仕事仲間と一緒にいられた感じがしました。

神田:同じ失敗を経験している先輩に「どうやって克服したんですか?」とか聞けたよね。フリーになっちゃうとそういう意味では本当に孤独だと思う。

すごすぎる人には追いつけない

中川:フリーに限らずこれからのアナウンサーはどうなっていくと思いますか?

神田:正直、私はアナウンサーらしい仕事は長年できていないから。でもAIに代わっちゃうのはニュース読みくらいだと思う。たとえば番組のアシスタントは変わらないと思います。やっぱりメインの方との相性もありますし、返しをどれだけ短い言葉でパンッて言えるかは個性で採用されたりするので。あそこはAIさんには無理なのかなって。

中川:神田さん個人としては今日も何度か「報道をやりたい」とおっしゃっていました。今後の目標もまさにそうでしょうか。

神田:はい、そうですね。とはいっても、たとえば安藤優子さんのようなレベルで戦地や被災地に足を運ばれて経験を積まれるようなすごすぎる人にはもう追いつけないんですよ。45歳になりましたし。

だけど人間味みたいなアプローチで信頼を得ていく報道キャスターがいてもいいのかなと。簡単ではないと思うんですけど、私なりにやれることはあるんじゃないかなって。先日、石破茂元総理にインタビューさせていただいたんですけど、お酒を飲みながらという企画で。そういう形の報道キャスターもいいかなとか。

中川:柔らかいところから入って、本音を引き出していくような。

神田:はい。私は理系出身ということもあって、人に質問する時も豊かな語彙力や表現で迫ることはできなくて、逆にズバッと聞いてしまうんですよ。それがキツくなってしまうこともあるにはあるんですが、相手が政治家だとそれが逆にいい時もあるんですよ。そういう強みも活かしていけたらという思いはあります。

中川:報道キャスターの神田愛花さん、お目にかかれる日を楽しみにしています。

神田:勇敢なプロデューサーさんが現れることを願って(笑)。

《取材後記:中川安奈》

連載に向けての打ち合わせで、初回ゲストとして最初に浮かんだのが神田愛花さんでした。同じNHK出身、しかも在籍していた年数も一緒。これは神田先輩からフリーアナウンサーの極意やこれまで聞いてみたかったことを根掘り葉掘り質問させていただくチャンスだ!

待ちに待った対談当日。失礼のないようにしないと……でもちゃんと聞きたいことは聞かないと……どうしよう緊張するー! と頭がいっぱいになっているなか、まず始まったのが写真撮影でした。隣に立ってみると神田さんは華奢でお顔も小さくてキラキラしていて……圧倒されて表情もぎこちなくなっていたらカメラマンさんから、

「お二人ともちょっと顎(あご)を引いてくださいねー!」

とひとこと。するとすかさず神田さんは「私たち二人とも同じ顎族だからね!」と返してくださり、その場が笑いに包まれました。緊張が一気にほぐれて、おかげで対談もリラックスした気持ちで臨むことができました。

一緒にいる人の心をほぐすワードチョイスとお心遣い。先輩からインタビュアーとして大切なことを教えていただいた気がしました。

《かんだ・あいか/神奈川県出身。学習院大学理学部数学科を卒業後、’03年にNHKにアナウンサーとして入局。福岡放送局に勤務後、’07年から東京アナウンス室へ。’12年にNHKを退局し、芸能事務所のセント・フォースに所属。現在は昼の帯番組『ぽかぽか』(フジテレビ系)にメインMCとしてレギュラー出演中》

《なかがわ・あんな/東京都出身。幼少期をフィンランドやプエルトリコで過ごす。’16年にNHKにアナウンサーとして入局し、『サンデースポーツ』やパリ五輪の現地キャスターとして活躍。’25年春に同局を退局後、芸能事務所のホリプロに所属しフリーアナウンサーやタレントとして幅広く活躍する》

『FRIDAY』2026年3月27・4月3日合併号