日本製の特急型気動車3形式がラストラン ファンら最後の乗車楽しむ 台湾

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(新北中央社)台湾鉄路管理局(台鉄)で1982年以降順次導入された日本製の特急型気動車3形式のラストランが26日、樹林(北部・新北市)―花蓮(東部・花蓮県)間で行われ、多くの鉄道ファンらが最後の乗車を楽しんだ。

引退したのは東急車両製のDR2800型と日立製作所製のDR2900型とDR3000型。新型特急EMU3000型電車の増備に伴うダイヤ改正で役目を終えることになった。

樹林駅では記念式典が行われ、台鉄の杜微(とび)局長は、かつて副駅長だった時代に旧正月前後の帰省ラッシュで気動車の乗務員扉を開けてホーム上の乗客を乗車させたエピソードを披露した。

この日は運転士が速度を制御する「マスターコントローラー」(マスコン)も10本限定で販売され、5万8000台湾元(約25万2200円)の高額にもかかわらず完売した。この日午前4時30分から並んだという林さんは4番目に入手。家に持ち帰って飾ると語った。

最終列車に乗るために休暇を取ったという育林小学校(新北市)の張維中校長は中央社の電話取材に、約30年前の学生時代に帰省する際、学校のある花蓮から実家のある板橋(同市)まで約4時間特急型気動車に乗っていたと説明。座席やトンネル通過時の軽油のにおいも昔と同じで思い出がよみがえってきたと話した。

また約40年前に花蓮で軍人として働いていた黄さんは、車内の中央部にあったアーチの仕切りが印象深いと回顧。今では特急のタロコ号やプユマ号などの列車が約2時間で台北と花蓮を結んでいるとしながらも、気動車が最も美しい記憶として残っていると語った。

午前10時45分にDR2800型の最終列車が樹林駅のホームから汽笛を鳴らして出発すると、集まった利用客らが手を振って別れを告げた。同11時7分に出発したDR2900型とDR3000型を連結した最終列車には特製のヘッドマークが掲げられた。また樹林駅には記念スタンプが設置されて行列ができ、杜氏にサインを求めるファンもいた。

(黄旭昇/編集:齊藤啓介)