あなたならどうする?車が浸水した時の脱出方法は?割るべきガラスはどれ?
ゲリラ豪雨などの災害によって、運転中突然の大雨に遭遇することも珍しくありません。
特に、アンダーパスなどでは道路が冠水し、車が水没してしまう事故も増えています。万が一、水没した車の中に取り残されてしまった場合、どのように脱出を図ればいいのでしょうか。
水没に備えて脱出用ハンマーを準備しておこう!
車が水没すると、水圧によって車のドアの開閉が困難になります。水量が増えていけば、自力でドアを開けて車外に脱出するのは不可能かもしれません。
そのような危機的状況になった場合、窓ガラスを割って車外に脱出する方法があります。そのために必要な準備や脱出の手順を、交通事故などで救助作業を行っている自動車整備業者の担当者に聞きました。
「昔の車であれば、窓を手動で開閉できるので、水没しても力尽くで開けることが可能なケースもありました。しかし現在では、電動式になっているので、水没し電気系統が動かなくなってしまうと、窓を開けられなくなります。
そのようなケースを想定して、事前に窓を割るためのハンマーを用意しておく必要があります。カー用品店などで千円から高くても3千円ほどで購入できますので、運転席近くの収納ボックスなどに準備しておいてください。
基本的には、運転席から一番近いサイドウィンドウを割って脱出することになります。フロントガラスの方が割れやすいと思っているドライバーもいるかもしれませんが、フロントガラスは、粉々にならないような加工がしてありますので、脱出には不向きです。
実際にフロントガラスを割る実験をしてみましたが、脱出用のハンマーで叩いても、ヒビが入るだけで、粉々にはなりませんでした。人間が脱出するのは難しいでしょう。
また、サイドウィンドウやリアウインドウであっても割れにくい強化ガラスが採用されている場合もあり、脱出には時間がかかる車種もありますから、早めの避難が大切です。」
脱出用ハンマーを使ってもガラスが割れないときは?
脱出用ハンマーを使ってもガラスを割って脱出するのが難しいケースもあります。そこで、どうしても割れなかった場合、どうすればいいのか、警視庁交通相談コーナーに聞きました。
「車種によっては、脱出用ハンマーを使ってもフロントガラスだけでなく、サイドウィンドウやリアウインドウも割れないこともあります。力尽くで叩いたとしても、ガラスの破片が飛散してケガをするおそれもあります。
そのため、万が一、水没してしまった場合は、すぐに110番通報して、救助を要請してください。警察や救助隊が到着するまでに、可能な限り脱出を試みてください。
車内に防災用救助笛など大きな音が出るものを準備しておき、助けを求めるのも効果的です。」
■水没した車から脱出するのはかなり難しい
前述の二人の担当者は、「水没した車から脱出するのはかなり難しい」と口を揃えます。また、自動車整備業者の担当者は次のように警鐘を鳴らします。
「脱出用ハンマーでガラスを割るのは最終手段とも思えますが、判断が遅れてしまっては命に関わります。
自力でドアを開けられなくなったら、110番通報をして、すぐにガラスを割ることを試みてください。
近くにいる人に助けを求めたりして、可能な限り冷静に対処することが大切です。」
突然のゲリラ豪雨などの気象災害はいつどこで起きるか分かりません。そのためにも、日頃から緊急災害用の装備品を車内に準備しておくことが必要です。
特に、脱出用ハンマーや防災用救助笛などの防災グッズは、助手席前方にあるグローブボックスの中など、すぐに取り出せるような場所に入れておくことも重要です。
ぜひこれを機会に、車内の防災グッズを見直してみてはいかがでしょうか。
