これだけは知っておきたい!「SDGs」経営に関わるアジェンダ
2015年9月25日の国連総会では「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択された。このアジェンダ内の「目標」がSDGs に当たる。
アジェンダにはSDGsの理念や目的、背景が書かれている。「我々は〜」で始まる文章に決意が感じられるので味わって欲しい。有名な理念の1つ「誰一人取り残さない」もアジェンダに書かれている。
アジェンダは膨大な分量なので、全文に目を通すのは時間がかかると思われる。そこで、SDGs経営にかかわる10文を選んだ。これだけでも基本としておさえておきたい。また、「矢印➡」以降に私の解釈も含める。
➡SDGsの狙い。企業の経営理念に似ている
?すべての国及びすべてのステークホルダーは、協同的なパートナーシップの下、この計画を実行する。
➡企業にもSDGs達成への貢献を要請
?目標及びターゲットは、統合され不可分のものであり、持続可能な三側面、すなわち経済、社会及び環境の三側面を調和させるものである。
➡経済・社会・環境のバランスが重要
?このアジェンダは、(略)すべての国に受け入れられ、すべての国に適用されるものである。
➡SDGsは世界共通
?我々は、すべての国が持続的で、包摂的で、持続可能な経済成長と、働きがいのある人間らしい仕事を享受できる世界を思い描く。
➡日本企業の課題である「働き方改革」に通じる
?失業、とりわけ若年層の失業は主たる懸念である。地球規模の健康の脅威、より頻繁かつ甚大な自然災害(略)は、過去数十年の開発の進展の多くを後戻りさせる恐れがある。
➡失業、健康、災害は日本にも共通の課題
?我々は(略)若者の雇用促進、女性の経済的能力強化の促進を通じダイナミックかつ持続可能な革新、人間中心の経済構築を目指す。
➡日本が提唱する未来社会「Society 5.0」の理念「経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会」に符号
?我々は、気候変動枠組条約が、気候変動に対する地球規模の対応を交渉するための主要な国際的、政府間フォーラムであることを認める。
➡気候変動・温暖化対策はパリ協定の決定を優先。SDGsよりもパリ協定が上位
?我々は、小規模企業から多国籍企業、共同組合、市民社会組織や慈善団体等多岐にわたる民間部門が新アジェンダの実施における役割を有することを認知する。
➡中小企業を含めたすべての民間団体に参加を要請
?我々は、こうした民間セクターに対し、持続可能な開発における課題解決のための創造性とイノベーションを発揮することを求める。
➡企業のイノベーションを求める
アジェンダには地球や繁栄、平和のフレーズが頻繁に出てくるので「やっぱり国連の目標なんだ」「うちの会社には壮大すぎる」とためらってしまうかもしれない。しかし、アジェンダや目標が経営理念と一致すると感じる企業が多いのではないか。ターゲットには普段使っているビジネス用語が出てくるので、多くの企業人も身近に感じられるはずだ。
SDGsは国連や政府関係者だけを対象にしていない。「すべてのステークホルダー」などの表現で企業、学術機関、自治体、NGO・NPOに参加を呼びかけている。
そして飢餓、健康、水問題、エネルギー、災害対策など広範囲な課題を取り込んだため、企業は17目標のいずれかの達成に参加できる。“17も”目標があるので“間口が広い”構造となっており、ターゲットを読むと何をすべきかが分かる。
ちなみに、アジェンダには「スポーツもまた、持続可能な開発における重要な鍵となるものである」とある。スポーツに関わる人も対象としており、SDGsの幅の広さを感じさせる。
