【事件その後…神社仏閣連続油まき】「主の名によって清めました」逮捕された“教祖”の「歪んだ教え」
11年前の「神社仏閣連続油まき」の犯人が
’26年の4月までに『FRIDAYデジタル』が報じた事件記事のその後を追う【事件その後…】。今回は3月に千葉県内の重要文化財に油のようなものをまいたとして「建造物損壊」の容疑で米国在住の男が逮捕された事件の“その後”だ。3月12日に報じた記事を一部引用してお届けする(《》内は当時の記事より引用、記事では金山被告の当時の呼称は「容疑者」でしたが、「被告」に改めています)。
’15年春ごろ、全国の神社仏閣や文化財で柱や建物に油のような液体がかけられる被害が相次いだ。それから11年後の’26年3月、千葉県警は米国在住の男を逮捕した。当時の『FRIDAYデジタル』が報じた事件の概容は次のようなものだった。
《「3月4日に逮捕されたのは、米国在住の職業不詳、金山昌秀被告(当時63)です。直接の逮捕容疑は、11年前の’15年3月、千葉県の香取神宮で、国の重要有形文化財である『桜門』など十数ヵ所に油のようなものをまいた建造物損壊容疑。この当時、成田山新勝寺(同県成田市)や二条城(京都市)、東大寺(奈良市)など16都府県、48ヵ所で同様の事件が起きていて、県警は同一犯の可能性を視野に入れて捜査を続けていました。
その後、千葉県警が防犯カメラの映像などから、香取神宮の事件に関し金山被告の犯行と特定。逮捕状を取得しましたが、事件後に米国に渡っていたため、現地当局に身柄引き渡しを求めていました。この間、金山被告は米国で普通に医師活動を行い、日常生活を送っていました。日米犯罪人引き渡し条約に基づき、ようやく日本の警察に引き渡されたのです」(全国紙社会部記者)》
当時、金山被告は「異議ありません、間違いない」と話し、容疑を認めていた。
金山被告は東京都出身で米国在住の産婦人科医。ニューヨークで子宮内膜症のクリニックを運営しており、地元での医師としての評判は、かなり高かったという。
一方で’11年の東日本大震災をきっかけに’13年5月に日本でキリスト教系宗教団体『IMM(インターナショナル・マーケットプレイス・ミニストリー)』を設立していた。事件は金山被告の“教え”を実践したもののようだが、キリスト教界からも「キリスト教の名を用いて他宗教の聖地を傷つける行為は信仰の本質に反する」との声が上がっていたようだ。
罪の意識は感じられず
その後、最初の逮捕から20日後の3月24日、千葉県警はやはり建造物損壊の疑いで金山被告を再逮捕した。
「再逮捕の容疑は、’15年3月25日に成田山新勝寺の建造物に液体をかけて汚損させた疑いです。金山被告は、『聖霊に導かれるまま訪れた神社仏閣にオイルを塗った』と供述。茨城県鹿嶋市の鹿島神宮などと合わせて関与を認めているということです。『液体はオリーブオイルで、ネットで購入した』と説明していました」(全国紙社会部記者)
千葉地検は4月14日に金山昌秀被告(63)を建造物損壊罪で起訴。起訴状によると、’15年3月25日の夕方、香取神宮の拝殿や成田山新勝寺の総門の柱などに、それぞれ油のような液体をまいたとされている。金山被告は、過去に自身が立ち上げた宗教団体で信者に対してこう事件への関与をほのめかすような発言をしていたという。
「神社を参拝してはいけません。清い場所ではありません。神社は悪霊の巣窟です。そこに油を降り注ぎ、主イエス・キリストの名によって清めました」
この発言からは罪の意識はまったく感じられない。今後、公判のなかでも自身の主張を展開するのだろうか。そして司法はその主張をどう判断するのかが注目される。
5月1日現在、公判の日程は決まっていない。
取材・文:中平良
