アメリカの司法省が、ベネズエラ情勢およびベネズエラの大統領だったニコラス・マドゥロ氏に関する賭けで大勝ちした陸軍兵士を逮捕・起訴しました。この兵士は、アメリカが実施したマドゥロ大統領拘束作戦の関係者だったと伝えられています。

Southern District of New York | U.S. Soldier Charged With Using Classified Information To Profit From Prediction Market Bets | United States Department of Justice

https://www.justice.gov/usao-sdny/pr/us-soldier-charged-using-classified-information-profit-prediction-market-bets

アメリカはマドゥロ大統領を麻薬密輸などの容疑で起訴し、2026年1月3日にベネズエラを攻撃してマドゥロ大統領を拘束。アメリカに移送しました。

アメリカがベネズエラに対する大規模攻撃を実施しマドゥロ大統領夫妻を拘束して国外へ移送 - GIGAZINE



この作戦のおよそ2カ月前、予測市場のPolymarketではベネズエラおよびマドゥロ大統領に関する出来事を題材にした賭けが始まっていました。題材は「特定の日付までにアメリカ軍がベネズエラに入るかどうか」「特定の日付までにマドゥロ大統領が権力の座から降りるかどうか」「2026年1月31日までにアメリカがベネズエラに侵攻するかどうか」「特定の日付までにドナルド・トランプ大統領がベネズエラに対して戦争権限を発動するかどうか」など複数ありました。

訴状によれば、この題材でアメリカ軍兵士のガノン・ケン・ヴァン・ダイクが合計約13回の賭けを行い、40万9881ドル(約6550万円)の利益を得た疑いがあるとのことです。ヴァン・ダイクはマドゥロ大統領拘束作戦の計画および実行に関与していた人物で、職務を通じて得た情報を利用して賭けを行ったとされています。

この賭けに関しては、作成後間もないアカウントが大勝ちしたということで、各国のニュースで取り上げられていました。

ベネズエラのマドゥロ大統領拘束直前にPolymarketで6000万円以上の利益を得たアカウントがある - GIGAZINE



賭けの取引成立後、ヴァン・ダイクは収益の大部分を外国の仮想通貨ウォレットに送金し、その後新たに作成したオンライン証券口座に入金したとされています。またヴァン・ダイクは自身が取引の当事者であることを隠すための行動を取り、メールアドレスへのアクセスを失ったと虚偽の説明をしてPolymarketのアカウントを削除しようとしたり、仮想通貨ウォレットに登録されたメールアドレスを他人名義の別アドレスに変更したりしました。

本件はFBIにより捜査され、ヴァン・ダイクは商品取引法違反3件(最高刑10年)、通信詐欺1件(最高刑20年)、および違法な金銭取引1件(最高刑10年)で起訴されました。



ジェイ・クレイトン連邦検事は「被告は政府から託された信頼を裏切り、極めて機密性の高い軍事作戦に関する情報を利用して、その作戦のタイミングや結果に賭けを行い利益を得たとされています。これは明白なインサイダー取引であり、連邦法の下で違法です」と述べました。