石原伸晃さんと両国「江戸蕎麦ほそ川」へ。元「dancyu」編集長・植野広生と名店で「そば飲み」を楽しむ
“町の名店の味を探求する”元「dancyu」編集長・植野広生さんがゲストを迎え、食の魅力を深く味わう番組『植野食堂』。
今回のゲストは国土交通大臣・環境大臣などを歴任し、政界引退後はジャーナリストやタレントとしても活躍中の石原伸晃さん。
“おいしいそば飲みが楽しめるお店に行きたい!”というリクエストを受け訪れたのは、両国のそばの名店「江戸蕎麦ほそ川」。
昭和を代表するスターを輩出した石原家ならではの食卓の思い出などに触れながら、特製のそば味噌や香り高い手打ちそばを肴に“そば飲み”を楽しむ。
江戸前そばの醍醐味が味わえる名店
「行きつけの居酒屋を目がけて通っていた」と、伸晃さんにもなじみ深い街だという、両国。
都営大江戸線、両国駅から徒歩2分の場所にあるのが「江戸蕎麦ほそ川」だ。店内にはテーブル席がゆったりと配置され、和の情緒が感じられる。
店主は、鉢巻き姿が板に付く細川貴志さん。16歳から寿司店、割烹など和食の世界で修業を重ね、34歳で一念発起しそば職人の道へ。
1985年に自身の名を冠して開いた同店は、「挽きたて、打ちたて、茹でたて」の江戸前そばの醍醐味が堪能できる名店だ。
ビール・日本酒を楽しみながらそば飲み
伸晃さん流のそば飲みの楽しみ方は、焼きのり・かまぼこ・焼き鳥・そばみそでお酒を楽しみながら、〆としてもりそばを食べるという流れ。
最初の一杯としてビールを注文すると、“ビールマスター”を自任する伸晃さんが、高い位置から注いで泡を作り、炭酸が抜けないこだわりの注ぎ方を披露する。
一品目に注文した焼きみそが到着すると、伸晃さんは「しゃもじについていないんだ!」と驚いた様子。
白みそとユズ、大葉、ふきのとうを混ぜ、かつお節やさんしょう、赤唐辛子が入った自家製ふりかけを隠し味として加えたこだわりの逸品は、伸晃さんも「主張が強すぎなくて酒が進む」と絶賛。
植野さんも、本日の2杯目、名酒「磯自慢 特別純米」とともにいただき、「まろやかな甘みを感じるし、いろんな食感が楽しめる」と続く。
2品目は伸晃さんが大好物という、わさび醤油漬。つんとした香りに、「茎でここまで泣かせるとこはあんまりないな」と唸る。
3品目は「穴子ときゅうりの酢のもの」。築地から仕入れた穴子をきゅうりが隠れるほど贅沢に乗せた逸品に、食通の石原さんも「初めて食べた」と驚く。
ここで店主の細川さんは、出来たてを食べて欲しいと、そば打ちを開始。
つなぎを一切使わない十割蕎麦。蕎麦の実は季節ごとに産地を変え取り寄せている。
華麗なる石原一族の食卓秘話
そばを待つ間、話題は伸晃さんが小さかった頃の石原家の食卓の様子に。
「父親は絶対子どもと飯食わないんです。ある時弟の良純が“父さん、何で僕たちとご飯食べないの?”って聞いたんです。父は“うるさくて何喰ってるか分かんねぇじゃねぇか!”って…」と子どもにも容赦なかったとか。
食べている料理は、お父さん側が関西風、伸晃さん側が関東風と味付けが違ったそう。
植野さんから子どもの頃に好きだった料理を聞かれると、「おばあさんが作ってくれたハイカラな料理。あわびのスライスをタバスコとケチャップを合わせたソースで食べたのが、特にうまかった」と振り返る。
さらに話題は、石原慎太郎氏の父親像に。
「子煩悩ではあるけれども、今のお父さんお母さんのように何でも寄り添うという子煩悩ではなくて、自分の思ったことが絶対優先という父親だった。子どもたちがやりたいことと自分がやりたいことが合致しないときは自分を優先する。そうするといつも迷惑していたのがおふくろでしたね」
「怖いって言うよりもハァ?っていう感じ、例えば“今年の正月は温泉に行こう!”って言っても次の日に“俺飽きたから帰る”って途中で帰っちゃう、そんな人でしたね」と破天荒エピソードは尽きない。
さらに、植野さんから叔父で昭和の大スター石原裕次郎さんとの思い出を聞かれると、「本当にお世話になった。16の時には叔父の船で大平洋横断したり。ジンを始めて飲んだのも伯父とでした」
石原さんはまた、昭和の映画界を彩ったあの名俳優とも飲んだことがあるそうで、「勝新さんと2回飲んだことがあるんです」。メロンをくり抜いて『レミーマルタン』の高級ブランデーを注ぎ、豪快に飲んでいたらしく、「凄い人だと思いましたね」と思い出深く語った。
元俳優の奥様から見た石原家
思い出話が進むうち、元俳優の妻・里紗さんも登場。
植野さんから伸晃さんの自宅での様子を聞かれ、「裏表のない人なので、どこに居てもこんな感じ」と里紗さん。二人の馴れ初めは良純さんとの食事会。里紗さんが良純さんと友達と食事をしていたところに、当時テレビ局の政治記者をしていた伸晃さんが夜勤明けで合流し、意気投合したそう。
最初は名前が覚えられなくずっと「お兄様」と呼んでいたそうだが、それを伸晃さんが気に入ったらしい。伸晃さんも「これでやられちゃったんです」と笑いながら話す。
1988年に結婚した二人。日本を代表する華麗なる一族との結婚。しかし、里紗さん一家はあまりテレビを見ない家庭。当時里紗さんは石原裕次郎も知らなかったそう。
ある時父親に「石原慎太郎さんと裕次郎って兄弟知ってる?」と尋ね、現在の状況を伝えたら「ダメだそんなの!遊び人に決まってる!」と驚かれたそう。
〆のせいろの後は特製マティーニで一杯
ここで穴子の天ぷら登場。「硬いところは硬く、白いところは柔らかく、中々こういう風には揚がらない」と伸晃さんは絶賛。
植野さんも、「揚げ物は火を通しすぎると香りや甘みが消えるけれど、ここのはしっかり揚げてるのにどららも残っている」と感嘆した様子。
そしていよいよ、そば飲みの〆、せいろが完成。
待ちに待った細川のそば。つなぎを一切使用せず、そば粉と水だけで打つ十割そばの生粉打ちだ。
そばつゆは、昆布、しいたけ、かつお節のだしに濃い口しょうゆと砂糖、みりんで作ったかえしを合わせた、江戸前の濃いめの味付け。
一口食べた植野さんは「十割そばはパラパラになりがちだけど、ここのはそばの旨味と青い香りが素晴らしい」と満足気。
伸晃さんも「テレビに出てこんなうまいお蕎麦申し訳ない」と恐縮しながら、里紗さんとともに「おいしい、おいしい」と箸が止まらない。
植野さんが「いろいろなおそば屋さんを知っているけれど、ほそ川さんのおそばが本当に好き。今日はお二人においでいただきありがとうございました」と番組を締めようとすると、伸晃さんが名残惜しそうに、「ここまできたら、私のとっておきの一杯を飲んでいただけません?」と2次会を打診。
「実は、私は東京ではマティーニ作りの名人と言われているんです」と、自ら持ち込んだ酒と道具でマティーニを作ってくれることに。
おつまみは里紗さんの手作り。いちごと生ハム、ローストビーフ、ソーセージのパイ包み、クリームチーズなど見た目にも美しいおつまみの数々に、植野さんも「これでパーティーできますね」と興奮を隠せない。
伸晃さんも自らシェイカーを振り、かつて伯父の慎太郎さんから「東京でナンバー3に入る」と絶賛されたマティーニを植野さんに振る舞う。
「いろんなマティーニがありますけど、バランスのいいマティーニのおいしさをしっかり感じる。スーッと違和感なく入ってきて気持ちいいですね」
石原ご夫妻の合作を〆に味わい、ご満悦の様子だった。
日本一ふつうで美味しい植野食堂
毎週金曜、22時〜22時55分
BSフジで放送中
Tverで見逃し配信中
https://tver.jp/series/srv0f3st58
