米ブレイクスルー賞に素粒子測定の国際チーム、日本から山本明氏ら参加…「量子世界の理解に革命もたらした」
【ワシントン=中根圭一】画期的な成果を上げた研究者を顕彰する米国の「ブレイクスルー賞財団」は18日、今年の同賞の基礎物理学分野に、素粒子の一種「ミュー粒子」の性質を測定した国際チームを選んだと発表した。
チームは世界の約380人で構成され、日本からは高エネルギー加速器研究機構(KEK)の山本明・名誉教授(応用超伝導)らが参加していた。
チームは1960年代から、米ブルックヘブン国立研究所(BNL)などで、電子に似た特徴を持ち質量は約200倍あるミュー粒子の「g―2(ジーマイナスツー)」と呼ばれる磁気に関する性質を60年以上にわたり精密測定してきた。g―2は現代物理学の基本的な枠組み「標準理論」を検証するうえでも注目されており、同賞財団は「量子世界の理解に革命をもたらした」と評価した。
山本氏らはBNLでの実験に使う超伝導磁石の開発を担った。その性能の高さから別の米研究所に移設され、さらに精度を高めた実験に使われた。山本氏は「縁の下で支える技術だったが、基礎物理の実験で根幹となる大きな役割を果たしたことを実感し、光栄に思う」と語った。
米グーグルやメタの創業者らが設立した同賞は「シリコンバレーのノーベル賞」とも呼ばれる。
