みんなにカワイイと思ってもらえる自信あり!「ワゴンRスマイル」の特別仕様車「クリームコーデ」|デザイナーインタビュー|
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●(左)「ワゴンR スマイル」デザイナー 大高夏帆(CMF担当)/(右)「ワゴンR スマイル」デザイナー 長谷川尚実(スタイリング担当)
■華美ではない自然体の可愛さを目指す
ーーでは、はじめに昨年12月に行われたマイナーチェンジの内容からお聞きしたいと思います。もともとワゴンRスマイルは愛らしい表情を持っていましたが、小変更により「より優しく、かわいらしい」を目指した理由を教えてください
「スマイル=優しい笑顔という意味ですが、クルマ自体にも、あるいは乗っているユーザーにもそれが感じられることがこのクルマが当初より持っていた特徴でした。そこへ、今回はさらに微笑みを増すような工夫を加えてみたかったんですね」
ーーそこで考え出されたデザインコンセプトが「ナチュラルユニーク」ですが、そこにはどんな意図を込めたのでしょう?
「前型はカッコよさやラグジュアリーな面がありましたが、もっと自然体で落ち着きのあるような世界観にしたかった。コロナ禍では『おうち時間』が増えたことにより、居心地のいい空間やお気に入りの家具など、自分時間を演出する場面が増えましたが、そうした変化を反映したいと考えました」
ーーでは、マイナーチェンジでの具体的な変更ですが、まずはフロント周りが大きく変わりましたね
「はい。前型はランプを囲む丸いメッキが左右でつながっていて、それがラグジュアリーさを醸し出していましたが、新型ではナチュラルさを意識してボディ同色パネルを置き、フードとつなげることで優しさも意識しました。ただ、グリル全体を覆うのではなく、上半分のみとして一定のワイド感も出しています」
ーーなるほど、グリルの下半分の横桟タイプのメッキバーもワイド感につながっているんですね
「はい。できるだけバーを細くすることで大人っぽさも意識しています。また、ランプ周囲のメッキも部分的にカットすることでワイド感を助けていますし、同時にあまり華美にならない、ちょっとしたオシャレさも感じられるようにしています」
ーーロアグリルはかなり開口部が大きいのですが、ここにボディ色を加えるのはあえて避けたのですか?
「そうですね。黒で囲まれた中のボディ色は加飾感が強くなってしまうんです。今回、加飾はあくまで上部のメッキ部分で対応し、ロアグリルは柔らかいラインのブラックでまとめました。実はリアもショルダー部に通していたメッキを外すことで車体をすっきり見せ、新たにメーカーエンブレムの左右に細いメッキを置くことで、シンプルな品のよさを狙っているんです」
ーー内装ではインパネの「リフレクショングレー&カッパーゴールド」「モスブルー&シルバー」が新色ですが、ここでは何を狙いましたか?
「ナチュラルユニークのテーマを反映し、落ち着いたグレーをベースにしながらも、光が当たると粒子がキラキラ浮かび上がるニュアンスカラーを作りました。別色の「モスブルー」もそうですが、空間に馴染む色をベースにさりげない個性を足すことで、自然体な雰囲気と満足感の両方を満たすことを狙ったものですね」
■誰が見てもカワイイと思える世界観を創る
ーーでは、続いて新たに設定された特別仕様車の「クリームコーデ」についてお聞きします。まず、マイナーチェンジからわずか半年で仕様を追加したのはなぜですか?
「マイナーチェンジではおもに女性を意識した変更を行ったのですが、現場にも可愛らしくなったという声が届いていまして、それならさらにその世界観を広げてみようと考えました」
ーーそこで発想した「クリームコーデ」というキーワードの意図は? また、2025年1月の東京オートサロンに出品された「ヨーロピアンアンティーク」も関係しているのでしょうか?
「これはもう文字通りなのですが(笑)、例えばパンナコッタやホイップクリームなど、ひと目見て誰もがカワイイ!と思えるものを純粋に目指しました。このクルマに乗っておしゃれなカフェに訪れる休日のイメージをネーミングに込めています。ヨーロピアンアンティークについては、特にインパネなど内装面で参考としましたね」
ーーエクステリアで、グリルやルーフをソフトベージュにしたのはなぜですか?
「もちろん、テーマであるクリームコーデのイメージがあるのですが、今回設定した3色のボディカラーすべてが引き立つ色でもあるんです。とくに、今回はAピラーとセンターピラーも同色で塗っていますので、そのマッチングもありますね」
ーーインテリアではベージュとシャンパンゴールドの組み合わせが大胆ですが、ベース車とはかなり趣が異なりますね
「はい。ここもテーマに沿って明るい方向へ持って行きたいと。このシャンパンゴールドは初採用ですが、滑らかで上品な色味にこだわりました。また、ブラックだったオーディオガーニッシュもベージュにすることで、室内のイメージが大きく変わったと思います」
ーーでは最後に。スズキの特別仕様車でのCMFデザインは毎回ユニークですが、担当者としてはCMFにどのような可能性を感じているのでしょう?
「そうですね。CMFはスタイリングに比べてマイナーな存在ですが、色や素材の組み合わせを変えることで個性や独自の世界観を大きく引き出すことができると考えています。また、弊社のCMFチームでは若手のアイデアも積極的に取り入れられますし、それも含めて大きな可能性を感じていますね」
ーーなるほど。これからもアッと驚くような提案を期待しています。本日はありがとうございました。
〈文=すぎもと たかよし〉
