第1段階の修復が完了した円山ホテルの「百年金竜」

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(台北中央社)台北市の老舗ホテル「円山大飯店」(グランドホテル台北)は天井の落下により破損していたオブジェ「百年金竜」の第1段階の修復を終え、6日、修復後の姿を公開した。今後はさらなる修復を進め、元の姿を取り戻していくとしている。

同ホテルが提供した資料によれば、同作品は1919年に台湾神社の噴水に設置され、56年、神社の跡地に建てられた同ホテルの増築時に金竜レストランの前に移された。作品は日本人芸術家が手掛けたという。

同ホテルはこの日、専門家を集めて修復に関する説明会を開いた。同ホテルの林育生董事長(会長)によると、第1段階の修復では主に、断裂した部分を元に戻した。今後は歴史学者や彫塑家の意見を参考に、オリジナルの制作者を尊重すると同時に、オブジェに対する人々の思い入れを考慮しながら修復を進めていく。完成の時期は未定だという。

日本統治史を研究する王佐栄氏は、現在のオブジェはオリジナルとは複数の点で明らかな違いがあると指摘。竜の頭の角度が異なる他、角が短くなっていたり、ひげの向きも異なるという。現在は金箔が施されているが、彫塑家の蒲浩明氏は、当初は金箔は貼られていなかったと指摘する。資料によれば、オブジェは黄銅(真ちゅう)製。蒲氏は、銅の特性から考えると、落下した天井に押しつぶされた場合、通常は変形した後に断裂するはずであるものの、今回はそのまま折れたため、以前にも断裂したことがあると推測できるとの見解を示した。

(汪淑芬/編集:名切千絵)