しかし、諦めることなく、課題解決へ向かい続けていく意志こそが大事。「人」であることの真価が問われている。

再考『国と個人の関係』
 コロナ禍、ウクライナ危機は改めて、国(家)とは何か、ということと同時に、人はどう生きるべきか─という命題をわたしたちに突きつけている。

 コロナ禍が発生して2年半。このパンデミック(世界的流行)となった感染症に対して、各国とも対応に懸命だが、「国家の重要性ということを大変多くの人々が認識するようになった。これはやはりコロナのプラスマイナスがあるわけですけれども、この認識は大きく変わったと思います」と語るのは経済学者の岩井克人さん(神奈川大学特別招聘教授、東京大学名誉教授)。

 岩井さんは、〝国の役割〟について、「わたしたちが高校時代や大学時代に習った社会契約論。その社会契約論を考えての国家の在り方というのが、コロナの蔓延をきっかけとして、もう一回再演というか、再び演じられた」と語り、考察を進める。

 本来、人間は自分で自分を束縛するように努め、自由放任でありたいのだが、それをやると紛争状態になってしまうので、国家が必要と言うのが社会契約論の骨子。

「一度、国家に市民として参加して決めた法律に関しては、今度は各人は国民として、これはルソーなどの翻訳では『臣民(subject)』になっていますが、その臣民として法律に従うと。それで国家を媒介することによって、自分で決めた法律に自分で従うことができることによって、個人は自由を確保できると」

 国と個人の関係の追求である。

「国家を通して、自分たちの自由を制限することによって、自分たちはそれによって初めて自由が確保できる」と岩井さん。

〝個と全体〟、〝権利と義務〟といった根源的なことを考えさせてくれるコロナ禍である。

8月末にオフィス移転
 弊社(財界研究所)はオフィスを千代田区永田町2-14-3の東急不動産赤坂ビルから港区赤坂3-2-12の赤坂ノアビル7階に移転。8月29日(月)から業務を新オフィスで始めている。

 東急不動産赤坂ビルには、1969年(昭和44年)の竣工時からお世話になり、今日まで53年間、わたしたちの活動の拠点とさせていただいた。

 外堀通りと青山通りの交接点にある〝赤坂見附〟は、活動の拠点として申し分のないところ。

 東京メトロの赤坂見附駅からは、丸の内・大手町まで10分、霞が関に5分余で行ける。また、新橋・新宿・渋谷にも各10分、池袋には約15分と都内要所にすぐに駆け付けられるので、編集記者はもちろん、営業企画のスタッフも実に行動しやすい。

 東急不動産赤坂ビルが建て替えられるための引っ越しだが、新住所は外堀通りを隔てて斜め向かい。千代田区と港区の違いはあるが、同じ赤坂見附の住人であることには変わりない。今後ともよろしくお願いします。