伊東はモンゴル戦で3アシストを決めてアピールした。(C)SOCCER DIGEST

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 日本代表の右サイドには伊東純也を推したい。格下のモンゴルに3アシストを決めたばかりで、早計に思われるかもしれないが、記者がそう考えるのにはいくつか理由がある。

 現状、右サイドでライバルとなるのは堂安律久保建英だろう。「ふたりとも左利きなので、カットインとかコンビネーションとか、上手くできる」(伊東)タイプだ。一方で伊東は右利きであることが大きな違いで、「自分としては縦にどんどん行って、相手の嫌な所にボールを入れていくという部分を強みに持っている」。

 もちろん、堂安や久保のようなコンビネーションプレーも素晴らしい。だが、中央から崩せれば良いが、狭いエリアで攻撃が渋滞してしまうリスクもある。その面では、サイドでスピードを活かして突破する伊東のほうが、より有効にスペースを活用できる。モンゴル戦で攻撃が停滞せずに大量得点できたのは、右サイドで伊東が縦への推進力をもたらしていたのもひとつの要因だったのではないか。

 ここで触れておきたいのは、伊東は縦一辺倒の選手ではないということ。モンゴル戦でも68分には、惜しくも相手GKに防がれたものの、中央に切り込んでシュートまで持っていくシーンもあった。思い返せば、昨年9月のコスタリカ戦で決めた代表初ゴールも、右サイドからカットインし、左足でシュートを決めていた。スピードの縦もカットインの中も警戒しなければならないのは、相手にとって脅威であるし、これは左利きの堂安と久保にはない強みだろう。
 また、伊東は今、脂がのっている選手のひとりである。やはり、チャンピオンズ・リーグに出場している経験は大きいようで、「CLなどで強いチームともやっているので、そこは自信を持ってどこが相手でもやれるというのはあると思います。やっぱり、強い相手とやると、自分の通用する部分もあると自信をつけられます。まだまだな部分もありますけど、多少なりとも(CL出場で)プラスになっていると思います」と言う。

 ちなみに、吉田麻也も、「純也に関しては言えば、チャンピオンズ・リーグに出て自信を深めている時期じゃないかと。こういう時が一番伸びる。ああいうタイプだからガツガツ削られることもあると思うけど、それを乗り越えてタフに成長してくれたらなと思います」と述べており、伊東が現在、伸び盛りの時期にあることは明白だ。

 1試合に3アシストを決め、結果は残した。ただ、伊東は「自分の良さは出せたかと思いますけど、これがすべてではない」と話し、「やっぱり長い時間試合に出たい」とスタメン定着に意欲を見せている。チャンピオンズ・リーグで刺激を得て、急加速的に成長中の伊東は、もっと多くの試合で試す価値があるはずだ。

取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)