北村匠海、目が見えなくなる役を熱演 「自分の中で新たに芽生えた芝居の境地」 主演男優賞を受賞
俳優の北村匠海さん(28)が1日、『第35回日本映画批評家大賞』の授賞式典に登壇。目が見えなくなる役を演じた思いを語りました。
『日本映画批評家大賞』は、1991年に水野晴郎さんが発起人となり、淀川長治さん、小森和子さんといった当時第一線で活躍していた映画批評家たちによって設立された賞です。今回、北村さんは映画『愚か者の身分』で闇ビジネスに手を染める主人公・タクヤを演じ主演男優賞を受賞しました。
■北村匠海「“見えない先を知りたい”と思って」 オファーを受けた理由

4人組バンド・DISH//でも活躍する北村さん。授賞式で「僕は常に自分のイメージだったり、何かチャレンジをし続けるということが役者・北村匠海の歩むべき道だと思って。それは自分がバンドをやっているというのも一つ大きな理由で」とコメント。
そして「やっぱり音楽業界からすると“役者が音楽をやっている”で、役者の世界でいうと“音楽をやっている人が芝居をしている”という、ちぐはぐなイメージを常に、昔、音楽を始めたのが中学生のころですので、そのころからずっと(そのイメージを)自分も抱えていたし、世の中的にも自分を見る目というのは、すごくちぐはぐだったような印象があって」と思いを告白しました。
その上で「でもそこと闘うのではなくて、そのちぐはぐな自分の印象というのを自分でちゃんと認めて。だったらいろんな役を、僕だからできる役を、僕だからできる歩み方をしようというのが、ここまで約20年歩んできた僕の道のりでした。それが『愚か者の身分』という作品に出会わせてくれたと思うしタクヤという役と出会わせてくれたと思う」と作品への感謝を語りました。
また、劇中ではタクヤがある出来事をきっかけに目が見えなくなってしまいますが、目を隠した状態での演技について北村さんは「僕が芝居で一番大事にしているのが目の芝居なんです。それをオファーいただいたときに、“見えない先を知りたい”と思って、僕が今回『愚か者の身分』という作品のオファーを受けた」と明かしました。
北村さんは撮影期間について「撮影しているときも本当に物理的に見えない生活をしていたりとか、でもそこの中で自分の中で新たに芽生えた芝居の境地というところもあり、本当にタクヤという役、彼はすごく悲惨な運命をたどりましたが、でも彼が見せてくれた僕だけにしか見られなかった景色というのはタクヤを演じている上ではあったので。とにかく自分が一番大事にしているものを捨てて初めて見つけたことというのが『愚か者の身分』はたくさんありました」と振り返りました。
■北村匠海「友人2人が引っ張っていた『国宝』という作品がある中で」 作品賞受賞への思い

映画『愚か者の身分』は主演男優賞のほか作品賞、監督賞、新人男優賞(南俊子賞)など最多4冠に輝きました。永田琴監督は「この作品賞ってものはみんなでもらった賞だと思うので、ここにいないスタッフも自分の賞だと思ってもらいたいなという気持ちでいます。もちろんキャストのみんなも思っているので、本当にありがとうございます。本当にうれしいです」と喜びをスピーチしました。
また新人男優賞(南俊子賞)を受賞した林裕太さん(25)も作品賞の受賞に「いつか作品が評価される機会があればなあと思っていたんですけど、今回作品賞を取れたということが本当に一番うれしく思っています」と語りました。
そして北村さんは「2025年でいうと日本の映画というのはすごく力があったなあと思っていて。それは『国宝』という作品を筆頭に、僕の盟友である吉沢亮くんだったり、横浜流星くんなんかは僕が中学生のときから演技レッスンをしていた仲で、一度も作品で一緒になってないですけどそういう友人2人が引っ張っていた『国宝』という作品がある中で『愚か者の身分』を選んでいただいた」とコメント。
さらに「そこにすごく愛情も感じましたし、同時により僕らが映画というものをこれからもしょって、日本の映画というものをしょって、どんどん広げていける力にもなります。そういうものを受け取ったなと。ある意味そういう使命をもらったと思っております。本当にありがとうございます」と決意を明かしました。