【清水 芽々】「養子縁組」した娘が実は「夫の隠し子」だった…!妻が事実を知った「驚きの経緯」

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夫が「遠縁の女の子」を連れてきた

日本の不妊率は年々上昇しており、現在は4.4組に1組が不妊の心配をしたり、治療を受けたりしているという。原因としてはライフスタイルの変化や晩婚、晩産化などが考えられるものの、すべてのカップルが該当するわけではない。若くして結婚し、すぐに出産を希望していたにも関わらず、子宝に恵まれないカップルは少なくない。

岡山県在住の角田博人さん(47歳・仮名)と佳澄さん(48歳・仮名)は、今年で結婚20年目を迎える夫婦だが、10年間不妊治療しても子どもを授からなかった。

不妊治療に踏み切ったのは33歳の時です。検査では夫婦どちらにも不妊の原因がなかったので、『いつかは授かるだろう』と、タイミング法、人工授精、体外受精とあらゆる方法を試しましたが子どもはできませんでした。10年間頑張りましたが、お金も気持ちも続かず、年齢的にも限界だと思って止めたんです」(佳澄さん)

出産は諦めたものの、「親になること」を諦めきれなかった角田さん夫婦は「家庭に恵まれなかった子どもの里親になるか、養子をとろう」と話し合うようになった。

佳澄さんが里親や養父母になるための説明会や登録方法などを調べていたある日、博人さんが「遠縁(博人さんの母の従姉妹の孫)」だという当時2歳の女児・穂香ちゃん(仮名)を連れて来たという。

「3年前の話です。その時は夫の母も亡くなっていましたし、義母の従姉妹(A子さん)にも会ったことはなかったので、遠縁だと言われても全然ピンと来ませんでした」(佳澄さん)

正式に養子に迎えることになった

博人さんによれば、「たまたま思い立って母親の墓参りに行った時に偶然A子さんに会い、孫娘の話を聞いた」とのことだった。

「A子さんは生前の義母と親しかったそうです。夫はA子さんから、『不慮の事故でなくなった娘夫婦の忘れ形見を育てているけど、自分も持病があっていつどうなるかわからないから、これ以上育てて行く自信がない』と言われたそうです。『近いうちに施設に入れようと思っている』と聞かされた夫が、『これも何かの巡り合わせだろう』と感じたみたいです」(佳澄さん)

遠縁とはいえ、これまで面識はない。「いきなり養子にするわけにはいかない」という佳澄さんの考えで、まずは里親として定期的に預かることにしたそうだ。

「まだ幼いせいか、穂香はすぐに私たちに懐いてくれました。顔もどことなく、私たち夫婦に似ていて、一緒にいると本物の親子と思われたくらいです。穂香は聞き分けの良い、育てやすい子どもでした。最初の頃は1晩、1週間、1カ月と期限を決めて預かっていたのですが、穂香が来る日が待ち遠しく、別れる日は辛くて仕方なかった」(佳澄さん)

もともと子どもを熱望していた角田さん夫婦は穂香ちゃんを目の中に入れても痛くないほど可愛がり、1年後、正式に養子に迎えた。

「ちょうどその頃、A子さんが入院して余命いくばくもないと聞かされていました。私も夫も穂香のいない生活が考えられなくなっていたので、自然な流れというか、当たり前にうちの子になりました」(佳澄さん)

3歳で角田さん夫婦に引き取られた穂香ちゃんも、今では5歳になった。

「おかげさまで大病もせず、すくすくと育ってくれました。私たち夫婦は40歳を過ぎていましたが、穂香のためにも長生きしないといけないと思って、健康的な生活を心がけるようになり、人生に張り合いが持てました。毎晩、穂香の寝顔を見るたびに幸せを噛みしめていました」(佳澄さん)

「実は俺の子どもなんだ」

だが、幸せな生活のなかで、博人さんが衝撃の告白をしてきたのは、今年に入ってすぐのことだった。

「穂香がはしかにかかってしまったときのことです。心配のあまり、私は寝食を忘れて穂香の看病をしていたんですが、夫が『そこまで穂香を大切にしてくれて嬉しいよ』と唐突に声をかけて来ました」(佳澄さん)

佳澄さんが「当たり前よ」って返すと、博人さんは「これからもそう思ってくれる?」と聞いてきたという。

そして、怪訝そうな顔をする妻の目をまっすぐに見据えた博人さんは、

「今まで隠していてごめん。穂香は実は俺の子どもなんだ」

と打ち明けた。佳澄さんは、驚愕のあまり身じろぎすらできなかった。

「穂香の母親は夫が7年前から2年間付き合っていた愛人でした。私たち夫婦が不妊治療に疲れ果てていた時期に、夫は愛人から、『私だったら産んであげられるかもよ?』と言われて、『つい、その気になってしまった』そうです。ただ、いざ穂香が生まれてみると、自分の犯した罪の大きさに、『震えが止まらなかった』と言っていました」(佳澄さん)

愛人は穂香ちゃんを産んだ後、博人さんに結婚や認知を迫るが、博人さんはこれを拒否。腹を立てた愛人は博人さんにあてつけるかのように育児を放棄し、穂香ちゃんを施設に入れようとしていたそうだ。

「それで夫が慌てて引き取ることにしたそうです。『今後一切、私たちに関わらないこと、決して母親とは名乗り出ないこと』といった念書を交わし、手切れ金として500万円渡したと言っていました。私はずっと騙されていたんです」(佳澄さん)

ちなみにA子さんなる親戚は実在するが、お墓参りのくだりはウソだった。公的な手続きも役所関係の仕事をする博人さんがすべて行っている。

20年間連れ添った夫の最大の裏切りに佳澄さんは一時放心状態となる。

後編記事『「夫の隠し子」と知らずに養子を迎えた妻…事実発覚後も「離婚はしない」という道を選んだワケ』に続く。

【つづきを読む】「夫の隠し子」と知らずに養子を迎えた妻…事実発覚後も「離婚はしない」という道を選んだワケ