Photo: Ratchat/ Shutterstock.com

ワインボトルの底がへこんでいると、高級ワインって感じがしませんか?

レストランでソムリエがボトルの底に指をかけて、片手でスッと注いでくれる姿を見ているからかもしれません。ソムリエがいるレストランって、ちょっと特別なお店という印象があるから、なんとなく「底のへこみ=高級ワイン」というイメージがあるんです。

でも、あのへこみは高級ワインの印ではないんですって。

IFLSが紹介しています。

ボトル底のへこみは「高級ワインの証」ではない

ワインボトルの底にあるへこみは「パント」と呼ばれます。

ソムリエでWaitroseのワインスペシャリストであるステファン・サンチェス氏は、Good Housekeepingに対し、パントは生産者の選択であり、ワインの品質には影響しないと説明しています。

長期熟成を前提にした上質なボルドーのようなワインならこのタイプのボトルを使う意味はあります。でも、発売から1年以内に飲まれるロゼのようなワインにまで、必ず必要なものではありません。

へこみは安定性のため

では、なぜパントが生まれたのか。

有力な説明のひとつは、昔のボトル作りにあります。かつてワインボトルは、ガラス職人が吹きガラスで作っていました。底を完全に平らにするのは難しく、ボトルがまっすぐ立ちにくいこともありました。

そこで底にへこみを作ることで、ボトルを安定させ、割れにくくしていたと考えられています。

ただし、現代のボトルはずっと丈夫です。ほとんどが機械で作られ、形も強度も安定しています。通常のワインボトルにおいて、パントはもはや必須の構造ではありません。

スパークリングワインのボトルはへこみが必要

とはいえ、パントが完全に無意味になったわけではありません。

スパークリングワインのボトルでは、いまも大事な役割があります。シャンパンなどの発泡性ワインは、ボトルの中に炭酸ガスによる圧力がかかっています。その圧力をうまく分散させるために、底のへこみが役立つのです。

一方、発泡していない普通のワインでは、パントは伝統やデザイン、生産者の好みによって残っている部分が大きいようです。沈殿物を集めやすいという説明もありますが、それを強く裏づける科学的な検証は多くありません。

つまり、あのへこみは「高級ワインのしるし」ではなく、ワインボトルの歴史の名残なんです。

昔は安定のため。いまは伝統のため。そしてスパークリングワインでは、圧力に耐えるため。

次にワインボトルを目にしたら、底を確認してみてはいかがでしょうか。

Source: IFLS

ダルトン フィッシュ ソムリエナイフ
1,673円
Amazonで見る
PR