「鼠径ヘルニア」と診断されたら?手術の種類と日帰りができるかを知るポイント【医師解説】

鼠径ヘルニア(脱腸)は、足の付け根に膨らみが現れる疾患で、日帰り手術が可能な場合も多いのだそうです。 そこで神戸日帰り外科そけいヘルニアかずクリニックの藤木和也先生に、鼠径ヘルニアの治療法について解説していただきました。

監修医師:
藤木 和也(神戸日帰り外科そけいヘルニアかずクリニック)

島根大学医学部医学科卒業。その後、徳島県立中央病院や明石医療センター、Gi外科クリニックなどで経験を積む。2023年8月より京都そけいヘルニア日帰り手術Gi外科クリニック 院長、2025年2月より神戸日帰り外科そけいヘルニアかずクリニック 院長となる。日本外科学会専門医、日本消化器外科学会専門医・消化器がん外科治療認定医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本ヘルニア学会鼠径部ヘルニア修得医。

編集部

鼠径ヘルニアにも種類があると聞きました。

藤木先生

鼠径ヘルニアは、発生する部位によって「外鼠径ヘルニア(間接型、L型)」「内鼠径ヘルニア(直接型、M型)」「大腿ヘルニア(F型)」の3種類に分類されます。外鼠径ヘルニアは、鼠径管を通じて腸が脱出するタイプで、最も一般的なものです。内鼠径ヘルニアは、鼠径部の筋肉が直接的に弱くなることで腸が脱出するタイプ、そして大腿ヘルニアは、大腿部の血管に隣接する大腿輪という孔から腸が脱出するもので、女性に多くみられるのが特徴です。

編集部

鼠径ヘルニアの治療法にはどのようなものがありますか?

藤木先生

鼠径ヘルニアは筋肉に穴が開いている状態なので、根本的な治療法は手術のみです。手術方法には、鼠径部を直接切開する「鼠径部切開法」と、腹腔鏡を用いる「腹腔鏡手術」があります。

編集部

入院しなければならないのでしょうか?

藤木先生

いいえ。入院せずに手術当日に帰宅できます。鼠径ヘルニアの場合の手術時間は1時間ほどであり、術後数時間の経過観察後はそのまま帰宅が可能です。ただし、麻酔を使用しますので、自動車を運転してのお帰りは控えていただきます。

編集部

日帰りでの手術は、すべての鼠径ヘルニア患者に適応されますか?

藤木先生

すべての患者さんに適応されるわけではありません。高齢者や持病を抱えている人、ヘルニアが進行している人など、個々の状況によって入院での手術が推奨されることもあります。医師と相談の上、最適な治療法を選択することが大切です。

※この記事はメディカルドックにて<鼠径ヘルニア(脱腸)を放置するとどうなる? 日帰り手術の長所・短所も医師が解説>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。