旧統一教会トップ違法賭博の捜査がもみ消された疑い 韓国で警察庁などに家宅捜索 ラスベガスのカジノで60億円超えの豪遊
韓国の第2次総合特別検察(クォン・チャンヨン特別検事)が、宗教団体・旧統一教会(世界平和統一家庭連合)による賭博捜査のもみ消し疑惑に関連して、警察に対する強制捜査に乗り出した。
総合特検チームは4月20日、警察庁、江原(カンウォン)警察庁、春川(チュンチョン)警察署を家宅捜索し、「旧統一教会による海外遠征賭博事件の捜査もみ消し疑惑」に関連する資料を確保している。
「旧統一教会による海外遠征賭博事件の捜査もみ消し疑惑」とは、警察が旧統一教会幹部らの海外遠征賭博疑惑を把握していたにもかかわらず捜査を行わず、これを政界に漏洩してもみ消したという内容だ。
これに先立ち、春川警察署は2022年6月、韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁ら旧統一教会幹部が2008年から2011年にかけて米ラスベガスのカジノで600億ウォン(日本円=約64億円)相当の賭博を行ったという情報を入手した。

だが、事件に対する捜査が行われる前に「国民の力」のクォン・ソンドン議員が介入し、警察の捜査に関する情報が政界へ流れ込み、当該捜査がもみ消されたという疑惑が浮上した。
この過程で、旧統一教会のユン・ヨンホ前世界本部長が教団関係者と対話した録音データも公開された。
当時、ユン前本部長は「ユンヘックァン(“尹錫悦前大統領の中核関係者”の韓国語の略語)」に言及し、「最高位職が“外国為替管理法だ”と言った。家宅捜索が来るかもしれないから備えろと言われた」「ユンヘックァンが警察の認知捜査を教えてくれた。上層部に報告を差し上げた」などと述べていた。
この際に言及された「ユンヘックァン」がクォン議員であり、クォン議員が警察の捜査情報を旧統一教会側に教えたというわけだ。
尹錫悦前大統領の妻キム・ゴンヒ氏に対する特検チーム(ミン・ジュンギ特別検事)は昨年7月、当該疑惑に関連して警察庁などを家宅捜索した。
続いて、捜索に備えてユン前本部長に証拠隠滅を指示した韓鶴子裁とクォン議員、チョン・ウォンジュ前秘書室長に対し、証拠隠滅教唆の容疑を適用して起訴した。ただし、情報漏洩者などの警察関係者に対する捜査は完了していなかった。
総合特検チームは、この日警察から確保した資料をもとに、当時の捜査もみ消しがあったかどうかに加え、他の政界関係者の関与についても調べる計画だ。
(記事提供=時事ジャーナル)
