厚生労働省

写真拡大

 厚生労働省は17日、実際の労働時間にかかわらず一定時間働いたとみなす「裁量労働制」について、適用労働者の実働時間などの実態調査に乗り出す方針を明らかにした。

 高市首相は制度の見直しも含めた柔軟な働き方の拡大に意欲を見せており、厚労省は調査結果を参考に見直しの議論を進める。

 この日の労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の分科会で、厚労省の担当者が実態調査を実施する意向を示した。調査時期や規模は未定だが、適用された労働者や企業などを対象に実働時間や裁量の度合い、満足度などを聞き取るという。

 裁量労働制は、会社側が業務の時間配分を指示するのが難しく、仕事の進め方を労働者の裁量に委ねる必要がある業務にのみ適用が認められている。

 現在、弁護士やデザイナーなど20種の「専門業務型」と、経営戦略を立てる「企画業務型」に限られており、過去の分科会でも、経営者側委員から対象業務の拡大を求める声が上がっていた。

 一方で、実際には適用された労働者に裁量がほぼないケースが散見され、長時間労働の温床になっているとの批判も根強い。労働団体などは対象の拡大に反発している。

 厚労省による裁量労働制の実態調査は2019〜21年にも行われている。この時の調査では、裁量労働制で働く人の1日の平均労働時間が一般労働者より21分長い実態などが判明した。